中国 書類も手術映像も開示されず

「健康な臓器を切除された」 北京の女性が告発

2026/06/28
更新: 2026/06/28

中国では、必要のない手術を受けさせられた、あるいは健康な臓器を切除されたと訴える患者が後を絶たない。さらに、「摘出した臓器が不正に利用されたのではないか」と疑う告発もたびたびネット上に投稿される。

今回、北京の女性・袁景輝さんが身分証を手に動画へ登場し、「北京市東城区の北京医院を実名で告発します」と切り出した。本人は「がんではなかったのに健康な臓器を切除された」と訴えている。

袁さんによると、2023年5月、「子宮頸がん」と説明され北京医院で手術を受けた。しかし、術前・術後の検査ではがんは確認されていなかったにもかかわらず、子宮頸部、子宮、卵巣、卵管など複数の健康な臓器を切除されたという。

さらに手術前夜、病棟から病院内の非公開エリアにある暗い部屋へ連れて行かれ、内容を確認できないまま「病変臓器研究協議書」への署名を求められたと主張。書類の控えは渡されず、家族にも話さないよう指示されたとしている。

翌日の手術は約7時間半に及んだ。袁さんは、手術中に自分の体で何が行われたのかを知るため手術室の映像開示を求めたが、病院側はさまざまな理由を挙げて応じていないという。

また袁さんは、手術中に行われたはずの、がんかどうかを確認するための組織検査の記録が廃棄されており、手術記録に記載された検査用の組織の数と、病理報告書に記載された摘出臓器の数にも大きな食い違いがあると訴えている。

こうした点から袁さんは、「本当に子宮頸がんだったとは思えない」としたうえで、「北京医院が違法に臓器を売買した疑いがある」と主張し、真相究明を求めている。

現時点で、この告発について病院側から詳しい説明は確認されていない。

女性の主張が事実であれば、この手術には通常の医療では説明が難しい点がいくつもある。

本来、がんの手術では診断の根拠となる検査結果や患者への十分な説明と同意、手術中の検査記録、手術記録などが重要な医療記録として残される。

しかし今回のケースでは、署名した書類の控えは渡されず、手術映像も開示されず、がんを裏付ける検査記録にも疑問があると女性は訴えている。これらが事実であれば、医療手続きは極めて不透明だったことになり、女性が「何か隠されているのではないか」「臓器が不正に扱われたのではないか」と疑念を抱いたとしても無理はない。

中国共産党は長年にわたり、良心の囚人などから大規模な強制臓器摘出を行い、巨大な臓器移植産業を築いてきたと海外の調査機関や人権団体から指摘されている。また近年も、中国では患者や遺族が「臓器を勝手に摘出された」「臓器を盗まれた」「金もうけのために命を奪われた」と病院を告発する事例が後を絶たない。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!