シリア旧政権の未申告核施設で「数トン」の核物質 IAEAが確認

2026/08/19
更新: 2026/08/19

国際原子力機関(IAEA)は18日、IAEAの査察官がシリアのこれまで申告されていなかった核施設で「数トン」の核物質を発見したと明らかにした。

IAEAのグロッシ事務局長は同日、シリアの新政権が東部デリゾールにある核施設への立ち入りを国際査察官に認めたと発表した。

グロッシ氏はダマスカスで開いた記者会見で、これまで申告されていなかった核施設について、シリアの新政権が「勇気ある」申告を行ったと評価した。

「安全と平和、そして核不拡散に欠かせない取り組みにとって、きょうは重要な日だ。核不拡散の分野で、われわれはシリアの新政権との協力を始めた。旧政権はこの分野で協力してこなかった」と述べた。

また、IAEAはシリアの新政権と18か月にわたって協力しており、旧政権が管理していたデリゾールの核施設への立ち入りを認められたと説明した。

グロッシ氏は「悪用されるおそれのある核物質を数トン発見した」と述べ、これらをIAEAの保障措置の下に置く方針を示した。一方、シリアにある核物質の全容を把握するには、なお多くの作業が必要だと強調した。

「国際協力を強化するためにも、核物質の状況を全面的に把握することが重要だ」と述べた。

シリアのシバニ外相は、グロッシ氏との共同記者会見で、「7月17日、IAEAに正式な書簡を提出し、旧政権が残した未申告の施設に核物質が存在することを自主的に申告した」と明らかにした。

シバニ氏は、技術評価ではこれらの物質に危険性はないとしていると説明した。今後もシリア側が保管し、「平和目的」に使用するとともに、IAEAの保障措置を受けるという。

グロッシ氏も「これらの物質は確認・検証した上で、国際的な保障措置の対象にする」と述べた。シリア側とIAEAの専門家が協力し、安全に保管する方針だ。

さらに、「われわれは新たな一ページを開こうとしている。だが、それは過去を忘れることを意味しない」と述べた。