中共の代理人として活動した疑いが持たれている中国系米国人女性、張婉瑩被告について、連邦地裁は14日、勾留の見直しを求める申し立てを退けた。張被告は1週間前にも保釈を認められておらず、裁判所は逃亡の恐れが高いと判断した。
南カリフォルニアで不動産仲介業を営む張婉瑩被告(34)は10月4日、ロサンゼルス国際空港で逮捕された。現在、外国政府の代理人として登録せずに活動した罪に問われている。
7日の審理で、検察側は張被告を「秘密工作員」と呼び、中共のためにスパイ活動に従事していたと主張した。裁判官は保釈を認めなかった。
張被告側はその後、勾留決定の見直しを求めた。
連邦地裁のムリーリョ判事は14日、張被告には米国から逃亡して訴追を免れる恐れがあり、これまでの手続きでも誠実さを欠く対応があったとして、保釈を認めない従来の判断を維持した。
審理に先立ち、検察側は張被告の勾留解除に反対する非公開文書を裁判所に提出していた。
検察側は法廷で、「これは通常の事件ではない」と主張した。張被告に米国内での監視活動を指示したのは中共国家安全部の当局者であり、背後には国家レベルの資源があると訴えた。
検察側によると、張被告とともにシアトルへ向かい、台湾の頼清徳総統の息子を監視したとされる男性の共犯者は、相当な資産を保有している。
この男性は張被告の「交際相手」でもあり、検察側は、張被告が中国で経済的な支援を得られる可能性を示すものだとした。張被告の私選弁護人、クレイグ・ハーボー氏は法廷で、検察側の主張に反論した。
検察側はさらに、過去の事件では、被告が電子足輪を切断して逃亡し、そのまま所在不明になった例があると説明した。今回の事件では、張被告が中共から支援を受ける可能性がある点を問題視した。米国と中国の間には犯罪人引渡し条約がないため、張被告が中国へ逃亡すれば、米国へ身柄を移送し、裁判にかけることが困難になると訴えた。
ムリーリョ判事は双方の主張を聞いた後、張被告側の申し立てを退け、次回の審理まで勾留を続けるよう命じた。
事件は現在、起訴段階にある。有罪となった場合、張被告には最高10年の禁錮刑が科される可能性がある。
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