米有力議員、中国がジブチのコンテナ港管理権を得る可能性に警鐘

2018/11/14
更新: 2018/11/14

[ワシントン 13日 ロイター] – 米上院の有力議員2人は13日、アフリカ東部ジブチがアラブ首長国連邦(UAE)の会社と結んでいた国内コンテナターミナルの管理契約を打ち切った問題で、中国が同ターミナルの管理権を取得すれば軍事と政治の両面で悪影響があるとして警鐘を鳴らした。

共和党のマルコ・ルビオ議員と民主党のクリス・クーンズ議員はポンペオ国務長官とマティス国防長官に宛てた書簡で、ジブチ政府がドラエ・コンテナターミナルの管理を委託していたUAE拠点のDPワールド<DPW.DI>との契約を2月に打ち切り、9月に国の管理下に置いたことに懸念を表明。高水準な対中債務を抱えるジブチが中国の国有企業に同ターミナルの管理権を譲渡する可能性が高いとの報道は「さらに憂慮すべき」と訴えた。

同ターミナルを管理下に置けば、中国の東アフリカでの影響力が一層拡大することになると警告した。

トランプ大統領は中国からの経済的脅威に焦点を絞って対策を講じ、貿易摩擦の激化を招いたが、米議会の議員の多くは中国がもたらす安全保障上の脅威にも留意するよう政権側に求めている。

ジブチはスエズ運河につながる紅海の入り口に位置し、戦略的重要性が高い。中国は昨年、軍の初の海外拠点をジブチに開設している。中国の基地からわずか数キロ先には米軍基地もある。

3月に行われた米議会の公聴会で、米アフリカ軍のワルドハウザー司令官は、中国が同コンテナターミナルを管理下に置くことになれば米軍に「重大な」影響が及ぶと警告している。

Reuters
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