ブッシュ元米大統領の国葬、歴代大統領や各国首脳が追悼

2018/12/07
更新: 2018/12/07

[ワシントン 5日 ロイター] – 11月30日に94歳で死去した第41代米大統領ジョージ・H・W・ブッシュ氏の国葬が5日、首都ワシントンDCのワシントン大聖堂で営まれた。

国葬には共和、民主両党の議員が党派を超えて参列し、米政治の「礼節ある」時代を代表する大統領としてブッシュ氏の死を悼んだ。

長男で第43代大統領を務めたジョージ・W・ブッシュ氏は弔辞で「父は家系でなく人柄を重視し、すべての人の良い面を探していた」とし、「すべての息子や娘が望み得る最高の父だった」と述べ、声を詰まらせた。

ブッシュ一族のほか、オバマ、クリントン、カーター氏ら歴代の大統領夫妻や歴代副大統領夫妻が国葬に出席。トランプ大統領夫妻も参列した。ブッシュ父子は2016年米大統領選で、同じ共和党でありながらトランプ候補に票を投じなかったことで知られる。

ブッシュ氏と親交が深かったカナダのマルルーニ元首相も弔辞を読み上げ、各国首脳が故ブッシュ氏を「威厳、固い決意、勇気のある紳士かつ真のリーダーであると理解していた」と称賛した。

トランプ大統領は弔辞を見送ったものの、大聖堂に訪れる前にツイッターに投稿し、「これは葬儀ではなく、息長く輝かしい人生を送った偉大な人物を祝う日だ。ブッシュ氏の死が惜しまれる!」と述べた。

故ブッシュ氏は、1989─1993年に大統領を務め、ソ連崩壊を見届けたほか、イラクのフセイン大統領(当時)によるクウェート侵攻に対する国際軍事行動を主導した。

第2次世界大戦では海軍パイロットとして活躍し、太平洋戦争に参戦。その後はビジネスマン、下院議員、CIA長官、国連大使、中国特命全権公使、さらにレーガン大統領時代の副大統領と公職を歴任した。

また、国葬には英国のチャールズ皇太子、ドイツ、ヨルダン、オーストラリア、ポーランドなどの首脳や各国の元首脳らが訪れた。

Reuters
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