一般教書演説、政府機関閉鎖解除後に下院で実施へ=米大統領

2019/01/24
更新: 2019/01/24

[23日 ロイター] – トランプ米大統領は23日夜、一般教書演説を政府機関閉鎖が解除された後に下院で行う考えをツイッターで明らかにした。

大統領は「私は政府機関の閉鎖が解除された後に一般教書演説を行う。演説の代替地は探していない。下院に匹敵する歴史、伝統、重要性を持つ場所は他にないからだ」と投稿。「近い将来に『素晴らしい』一般教書演説を行うことを楽しみにしている!」と記した。

大統領はまた、民主党のペロシ下院議長が大統領に一般教書演説の実施を招請した後にこれを撤回したことを批判した。

ペロシ氏は政府機関の閉鎖解除まで下院でのトランプ大統領の演説を認めない構えを示していた。

政府機関の一部閉鎖が続くなか、一般教書演説は大統領と民主党の間でメキシコ国境の壁建設予算を巡る交渉で駆け引きの材料に使われている。

ペロシ下院議長は当初、29日に一般教書演説を実施するようトランプ大統領を招請。ただ、前週になって、長引く政府機関一部閉鎖の影響により大統領の警護に支障を来すとして、一般教書演説を延期、もしくは書面で発表するよう要請した。

トランプ大統領は、国土安全保障省とシークレットサービスが警備に問題はないとしていると主張し、警備を巡る懸念を一蹴していた。

下院民主党指導部はこの日、トランプ大統領が要求する57億ドルの費用の全額もしくはそれに近い金額を壁建設以外の国境対策に使う目的で容認する案を示した。

下院民主党ナンバー3のクライバーン議員は、トランプ氏が求めている57億ドルの国境警備費を、壁の建設ではなく、ドローンや感知器といった警備システムや警備要員の増強などに使う目的で認める可能性があると述べた。

一方、共和党のマコネル上院院内総務は政府機関一部閉鎖の解除に向けた法案2件の採決を24日に実施する方針。

1つ目は民主党案で、政府機関の資金を3週間手当てするつなぎ予算案となっている。トランプ大統領が求める壁建設費は含まれていない。トランプ氏は下院の同様の法案に反対してきた。

2つ目はメキシコ国境の壁建設費用を予算に盛り込むと同時に、幼少期に親と共に不法入国した「ドリーマー」と呼ばれる若者などの在留資格を延長する内容。民主党はこの案に反対している。

バークレイズは23日、米政府機関の一部閉鎖が長引いていることを理由に、第1・四半期の米経済成長率見通しを年率2.5%とし、従来の3.0%から下方修正した。

*内容を追加しました。

Reuters
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