メキシコ、米国との貿易戦争に勝てる 対立回避すべき=大統領

2019/06/18
更新: 2019/06/18

[メキシコ市 17日 ロイター] – メキシコのロペスオブラドール大統領は17日、メキシコは米国との貿易戦争に勝てると述べた。ただ、勝ったとしても割りに合わない勝利で、メキシコはこのような対立は回避した方が良いとの考えを示した。

メキシコ市での軍当局者とのイベントで語った。大統領はこの日、今月初めにトランプ米大統領と合意した不法移民対策の実施に向け、グアテマラ国境の管理を強化するため新たに結成された国家警備隊メンバーの派遣計画について述べた。

ロペスオブラドール大統領は米国との合意について、メキシコからの輸出品に全面的な関税が課されるリスクを取り除いたとしてポジティブな展開だとの見解を示した。

トランプ大統領は5月末にメキシコの不法移民対策の不備を理由にメキシコ製品に最大25%の制裁関税を課すと表明していた。[nL4N23F018]

ロペスオブラドール大統領は常にトランプ氏との緊張緩和を模索してきたが、この日はメキシコは米国との貿易戦争に勝てると主張。

「われわれは(国家警備隊の展開で)よい結果を得るだろう。それによって、賢明ではない貿易戦争の脅威が遠ざかる。われわれは貿易戦争に勝てるが、戦争を望んでいない」と語った。

メキシコは6月7日、不法移民対策を巡り、米国と合意。主に中米からメキシコに入国し、米国境に向かう移民の数を45日以内に抑制する必要がある。[nL4N23H3DZ]

ロペスオブラドール大統領は、期限や移民を減少させる手段の詳細には言及しなかったが、米国との貿易戦争は経済的に打撃となると指摘。「それは犠牲が多く引き合わない勝利になるだろう」と語った。

*内容を追加しました。

Reuters
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