米民主サウスカロライナ予備選、バイデン氏圧勝へ 黒人層の支持厚く

2020/03/01
更新: 2020/03/01

[コロンビア(米サウスカロライナ州) 29日 ロイター] – 米サウスカロライナ州で29日、11月の大統領選挙に向けた民主党の候補者選びの予備選が行われ、黒人有権者の支持を集めたジョー・バイデン前副大統領が、圧倒的な勝利を収める見通しとなった。

同州の公式結果によると、全体の85%の地区での開票に基づくと、バイデン氏の得票率は49%で、2位のバーニー・サンダース上院議員の20%を大きく上回った。富豪のトム・ステイヤー氏が11%で3位につけた。それ以外の候補者の得票率は1桁台だった。

大差をつけられ3位となったステイヤー氏は29日、民主党の候補者指名争いから撤退すると発表。同氏はサウスカロライナ州で黒人の票を得ようと多くの資金をつぎ込んでいた。

エディソン・リサーチの出口調査によると、黒人有権者の支持率は、バイデン氏が64%と、全国で支持率トップとなるサンダース氏の15%を大きく引き離した。バイデン氏は、男性と女性、黒人と白人、中高年、大卒と大卒でない人、独立系、リベラル系、保守系など、幅広い層の有権者の支持を得たことが明らかになった。

予備選を控えた26日には、サウスカロライナ州選出の黒人有力下院議員、ジェームズ・クライバーン氏がバイデン氏を支持すると表明。出口調査によると、同州の有権者のうち10人に6人が、クライバーン氏の支持表明が投票に影響したと回答した。

バイデン氏は29日に同州コロンビアの集会で勝利を宣言し、クライバーン氏に感謝の意を示した。

バイデン氏はこれまでのアイオワ州党員集会、ニューハンプシャー州とネバダ州の予備選で、それぞれ4位、5位、2位といずれも勝利を逃しており、黒人有権者の支持を得ているサウスカロライナ州での予備選を正念場とみていた。今回の結果を受け、3月3日に迫った14の州で予備選と党員集会が一斉に行われる「スーパーチューズデー」に向け弾みをつけた。

Reuters
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