中韓からの入国者抑制、2週間待機や航空機の到着制限=首相

2020/03/05
更新: 2020/03/05

[東京 5日 ロイター] – 安倍晋三首相は5日開かれた新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、感染拡大防止のため、中国・韓国からの入国者抑制策を打ち出した。入国者の2週間待機やビザの効力停止、航空機の到着制限を盛り込む。マスク不足解消のため転売禁止や、布製マスクを政府が購入して高齢者や児童に配布することも打ち出した。

<中韓からの入国者、公共交通機関利用しないよう要請>

安倍首相は「機動的な水際対策を躊躇なく断行するのが不可欠」と述べ、日本への入国を禁止する海外地域に、韓国・慶尚北道の一部地域とイランの一部地域を加え、7日午前0時から実施すると発表した。

国民の不安感を解消するため、中国と韓国からの入国者の検疫を強化し、指定した場所で2週間の待機を要請。同時に入国後、国内において公共交通機関を使用しないよう要請する。

中国と韓国からの入国者総数を抑制するため、両国からの航空機の到着を成田空港と関西空港に限定、船舶による旅客運送は停止する。発行済の一次、数次査証の効力も停止する。

中国と韓国からの入国制限措置は、周知期間を置き、9日午前0時から運用を開始し、3月末まで実施する。

<布製マスク2000万枚、配付>

来週取りまとめる緊急対策に総合的マスク対策も盛り込み、高額転売が問題となっているマスクの転売行為を禁止する。

再利用可能な布製マスク2000万枚を国が一括購入し、介護施設・障がい者施設・保育所・学童保育現場などに、少なくとも一人一枚配布する。

医療機関向けマスクは、メーカーに増産を要請し、海外からも輸入拡大することで1500万枚を確保し、必要な医療機関に対し、優先配布する。マスクメーカにはさらなる増産支援も行う。

(竹本能文)

Reuters
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