原油価格崩壊、湾岸産油国の財政圧迫=フィッチ

2020/03/10
更新: 2020/03/10

[ロンドン 9日 ロイター] – 格付け会社フィッチ・レーティングスは9日、原油価格の崩壊で湾岸産油国の財政は圧迫されると警告した。フィッチの中東・アフリカ地域の首席ソブリンアナリストのジャン・フリードリッヒ氏は、原油価格の1バレル=10ドル下落で湾岸産油国の歳入は対国内総生産(GDP)比率で2─4%目減りするとし、「原油価格の崩壊で湾岸諸国の財政は明確な影響を受ける」とした。

ただクウェートやカタールなど格付けの高い国は、政府系ファンド(SWF)などの形で十分なバッファーを保有していると指摘した。

湾岸産油国の財政均衡に必要な原油価格水準は1バレル=35ドル以上となっているが、9日の取引で原油先物は約30%急落し、北海ブレント先物<LCOc1>は一時1バレル=31.02ドルまで下げ、2016年2月12日以来の安値を記録した。

Reuters
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