トランプ米大統領、金正恩氏の動静報道を歓迎

2020/05/03
更新: 2020/05/03

[ワシントン 2日 ロイター] – トランプ米大統領は2日、健康不安説が流れていた北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の動静が報じられたことを歓迎した。北朝鮮の国営メディは金委員長が肥料工場の完成式典に出席する画像を公開したが、信ぴょう性は確認できていない。

金委員長の活動が報じられたのは、4月11日の党政治局会議以来。重病説などの憶測が流れ、核開発を進める北朝鮮が不安定化し、北東アジア、米国の安全保障に影響を与えることが懸念されていた。

2日に公開された画像には、金委員長が笑みを浮かべながら側近に話しかけたり、工場を見学する姿が写っている。

トランプ大統領は、「彼が戻ってきて、元気そうで、私としてはうれしい」とツイートした。

機密情報に詳しい米政府関係者によると、トランプ政権は金委員長が生存していることを強く信じているという。しかし、同関係者は、公開された写真が1日に撮影されたものかどうかは確認できないとし、金委員長がこれまでどこにいたのかも説明しなかった。

健康不安説も払しょくされていない。国営の朝鮮中央テレビが伝えた映像では、足の動きがかたく、ぎこちなくみえる。公開された画像の1つには、背後に緑色のゴルフカートが写っている。2014年、しばらくぶりに姿を見せた際に使っていたカートと同じものにみえる。

また、韓国の北朝鮮専門ニュースサイト「デイリーNK」は、公開された画像に映る金委員長の腕に、黒い点があると指摘。4月11日の映像では確認できないものだという。デイリーNKは医療の専門家の話を引用し、心血管の手術と関連したものである可能性があると伝えている。

Reuters
関連特集: 国際