米下院運輸委員長、航空会社に乗客数制限促す コロナ感染防止で

2020/05/15
更新: 2020/05/15

[ワシントン 14日 ロイター] – 米下院運輸経済基盤委員会のデファジオ委員長(民主党)は14日、米航空会社に対し、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、ナローボディー(単通路)機で全乗客の間に少なくとも1席の間隔をあけ、乗客数を収容能力の67%に制限するよう求めた。

デルタ航空<DAL.N>やアメリカン航空<AAL.O>、サウスウエスト航空<LUV.N>、ユナイテッド航空<UAL.O>など主要航空会社で構成する業界団体「エアラインズ・フォー・アメリカ(A4A)」に書簡を送った。

旅行需要の落ち込みで多くの航空便では乗客間の距離を確保しやすくなっているが、先日は満席状態のユナイテッド便の写真が明らかになり、議員らから懸念の声が出ていた。

大手4社のうち、デルタとサウスウエストは航空券の販売数を制限している。一方、アメリカンとユナイテッドは中央席を空席にしているが、予約で満席の場合は中央席も乗客に割り当てている。

ユナイテッドは満席の写真についてソーシャルメディアで批判が噴出したことを受け、今後は満席が予想される場合に顧客に事前に連絡し、予約変更などを可能にする方針を発表した。

サウスウエストは14日、利用できる座席を3分の1ほど削減していると説明し、こうした現行の対応が顧客に安心感を与えることを望むとコメントした。同社は家族が一緒に座ることができるよう、中央席を空席とする対応はとっていない。デルタ航空は中央席の販売を停止するとともに、乗客数を60%に制限している。

航空各社によると、乗客間に周囲2メートルの距離を確保するためには、3分の2以上の座席を空席にせざるを得ない可能性があるという。

A4Aとユナイテッド、デルタ、アメリカンは書簡についてコメントを控えた。米連邦航空局(FAA)もコメントしていない。

Reuters
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