米FDA、アボットの新型コロナ検査機器を再調査 精度に疑問

2020/05/15
更新: 2020/05/15

[14日 ロイター] – 米食品医薬品局(FDA)は14日、米医薬品大手アボット・ラボラトリーズ<ABT.N>の新型コロナウイルス簡易検査キット「ID NOW」の精度に疑問があるとの認識を示し、データを再調査していることを明らかにした。

「ID NOW」を巡っては、米ニューヨーク大学の研究者らが、陽性反応を約33%─48%程度見落とす可能性があるとする研究を発表している。

ただ、医療現場での使用は継続するという。

FDAは声明で、初期のデータは「ID NOW」が不正確な結果を導き出す可能性があり、特に陽性反応を見落とす可能性を示している、とした。

FDAは検査キットの精度データを見直すとともに、アボットと協力して検査キットを調査する方法を探っていくとしている。アボットは協力に合意しているという。

FDA幹部は「『ID NOW』の使用は継続する。多くの陽性例を数分内に判定できる。ただ陰性を示した例にはさらに慎重な分子テストが必要だ」と述べた。

「ID NOW」は3月下旬に米食品医薬品局(FDA)から認可を得た。

Reuters
関連特集: 国際