ブラジル、新型コロナ死者増加数が最多 感染者数は近く世界2位に

2020/05/22
更新: 2020/05/22

[リオデジャネイロ/ブラジリア 21日 ロイター] – ブラジルで21日、新型コロナウイルス感染症による死者が1188人増加し、1日当たりの死者としては過去最多となった。また、累計感染者数は近くロシアを抜き、米国に次いで世界で2番目の多さとなる見通しだ。

ブラジル保健省によると、死者の累計は2万人を突破。感染者数は24時間で1万8500人増加し、31万0087人に達した。

保健省は、実際の感染者数はさらに多い可能性が高いが、広範な検査を実施できていないとした。

ボルソナロ大統領は、新型コロナ対応を巡り一段と強い批判を浴びている。大統領は感染拡大を抑制する外出制限に強く反対するとともに、専門家がリスクを指摘しているにもかかわらず、新型コロナ治療薬として抗マラリア薬「クロロキン」の利用を推進してきた。

また、経済活動の維持を優先すべきとして、地方当局による外出制限を批判しており、州知事や市長らとの関係も悪化している。

ボルソナロ大統領は、新型コロナで打撃を受けた州や市に対する600億レアル(107億2000万ドル)の資金援助を21日か22日にも承認する考えを示した。だが、見返りに公務員給与の2年間凍結を支持するよう知事らに求めた。

Reuters
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