2015年8月4日、ワシントンDCで行われた上院の公聴会で証言するニコラス・バーンズ元国務次官 (Alex Wong/Getty Images)

米国の次期駐中国大使 中国は「最も危険な競争相手」対中強行姿勢を維持

米国の次期駐中国大使に指名されているニコラス・バーンズ元国務次官は20日、上院外交委員会の公聴会で、中国は「米国にとって最も危険な競争相手だ」と表現した。中国による台湾への軍事的威圧や、新疆ウイグル自治区やチベットでの人権侵害を批判し、対中強行姿勢を示した。

バーンズ氏は、中国の「米国の価値観や利益に反する行動、同盟国の安全保障を脅かす可能性のある行動、ルールに基づく国際秩序を損なう行動」には、対抗するべきだと強調した。また、中国共産党の貿易ルール違反や知的財産の盗用、不公正な労働慣行などの責任を追求すると述べた。

バーンズ氏は、台湾に対する中国の軍事的脅威が高まっていることに懸念を表明。米国は「一つの中国」政策を堅持しつつ、「台湾が自衛能力を維持することを支援すべきだ」と強調した。また、21世紀のテクノロジーにおける米国の商業的、軍事的優位性を保つことで、自由で開かれたインド太平洋を維持し、日本や欧州との連携を強化するべきだと力説した。

バーンズ氏は、チベットや新疆ウイグル自治区における人権侵害にも言及した。中国が新疆ウイグル自治区で「ジェノサイド(集団虐殺)」を行っていると指摘し、チベットや香港、台湾での抑圧的行為は「不当であり、やめるべきだ」と批判した。

核兵器については、中国が最低限の核抑止力のみを維持するという公約をあからさまに破ってきたと指摘。ミサイル発射実験や、核兵器の増強を示唆する衛星画像を引き合いに出し、「公約をはるかに超える量だ」と警告した。

2月の北京冬季オリンピックのボイコットに関しては、直接的な回答を避けた。

気候変動や核不拡散、麻薬対策などでは、米国の利益になる場合には「中国共産党と協力する」と語った。

中国外交部(外務省)の汪文斌報道官は21日、バーンズ氏の発言は「冷戦時代のゼロサム思考」を示すものだと指摘した。「中米関係を競争相手と定義することには反対だ」とし「バーンズ氏がより建設的な方法で発言し、行動することを望む」と述べた。