ドイツのフリゲート艦「バイエルン」(ロイター)

ドイツのフリーゲート艦が海軍外交を実施

この地域での航行の自由の確保と国際法を守ることへのドイツの取り組みを示すために、ドイツ海軍のフリゲート艦はインド太平洋への6ヵ月間の訓練任務の約半分を消化した。 

ドイツのアンネグレート・クランプ=カレンバウアー(Annegret Kramp-Karrenbauer)国防相の声明によると、フリゲート艦バイエルン(Bayern)」(写真)は2021年8月から2022年2月にかけてアフリカの角、オーストラリア、日本の間の国際水域で航行の自由を守り、「開かれた社会」の守護という共通の価値観を持つ地域パートナーを支援するための道を切り開いている。 

連邦軍(Bundeswehr)と呼ばれるドイツ軍によると、この訓練配備はドイツにとって同地域で約20年ぶりに実施されるものであり、オーストラリア、日本、シンガポール、米国などのインド太平洋諸国との合同演習が含まれる。また、2020年に公表されたドイツのインド太平洋地域の課題に対処するための戦略にも沿っている。

 フリゲート艦バイエルン」は北朝鮮に対する国際連合の制裁の施行とNATOと欧州連合の対海賊作戦であるシーガーディアン作戦(Operation Sea Guardian)とアタランタ作戦(Operation Atalanta)も支援することになるとドイツ国防省は述べている。 

バイエルンは数時間にわたって行われる一連の通過演習のひとつとして、インド太平洋における最初の二国間の演習として2021年8月26日にインド海軍のフリゲート艦トリカンド(INS Trikand)と共に訓練を行った。NATOでは2国以上の海軍の間でこのような訓練は、並走しながら航行と通信の部分的な演習を行うことであると定義している。 

インドのアジアン・ニュース・インターナショナル(Asian News International)通信社によると、インド国防省は声明で「ドイツ海軍との演習は同地域の相互運用性と海上安全保障に大きく貢献するだろう」と述べている。 

バイエルンはインド海軍との演習の後、アタランタ作戦の旗艦であるスペインのフリゲート艦ナバラ(Navarra)と合流し、その後8月下旬から日本の自衛隊との訓練に望んだ。 

ドイツ連邦軍によると、日本の海上自衛隊(JMSDF)の熊代威2等海佐は、「ドイツ海軍との演習を実施できたことを光栄に思います」とコメントしている。護衛艦「ゆうぎり」の艦長は、アデン湾でバイエルンと合流した時の経験を称賛した。

 ドイツ連邦軍のウェブサイトでバイエルンの艦長である(Tilo Kalski)ティロ・カルスキ中佐は、「これまで日本の海上自衛隊と一緒に演習をすることができなかったので個人的にもとても光栄でした」と述べている。 

ドイツと日本は公式には軍事同盟国ではないが、共通の価値観と利害を持っている。熊代2等海佐は、「この演習を通して私たちの戦術スキルが向上されました」と説明している。さらに、海上自衛隊は「自由で開かれたインド太平洋を実現し、日本の平和と安全を守り、インド太平洋地域の安定に貢献するため」ドイツ海軍との連携を深めると声明を出している。 

バイエルンは9月と10月にオーストラリア海軍および地域のその他の海軍艦艇と合同訓練を行った。 オーストラリア国防軍のスポークスマンはザ ・ストラテジスト(The Strategist)のウェブサイトに対して、「ドイツは重要な防衛パートナーであり、この地域の海軍間の協力を強化できることを嬉しく思っています」とコメントしている。

さらに、ドイツは2021年にオーストラリアと米国の2国間演習であるタリスマン・セイバー(Talisman Sabre)に初めてオブザーバーとして参加した。

 バイエルンは10月にフィリピン海に展開されている米海軍の沿岸域戦闘艦のUSSジャクソン(USS Jackson)およびUSSタルサ(USS Tulsa)と行動を共にした。 これらの艦艇はUSSジャクソンのMH-60SシーホークヘリコプターとバイエルンのスーパーリンクスMk88Aヘリコプター2機を運用して通信、戦術演習、陽動戦術および飛行作戦を演習した。 

タルサのゴールド・クルーの司令官であるトラヴィス・ドヴォラック(Travis Dvorak)中佐は、「パートナー国や同盟軍を受け入れることは常に素晴らしいことであり、合同演習の後にバイエルンの艦長と乗組員をタルサに迎え入れられたことはとても光栄なことです。演習後に私たちはお互いの経験について語り合いました。それぞれの船と乗組員には様々な違いがありますが、それよりも多くの類似点がありました」と述べている。