中国深圳市、封鎖解除を求めて市民が抗議

2022/03/27
更新: 2023/02/28

1カ月近く閉鎖された中国・広東省深セン市の南山区では21日、住民による抗議デモが発生した。

深セン市は中共ウイルス(新型コロナ)の感染拡大により、14日から都市封鎖に踏み切り、21日には市全体で解除を発表した。しかし、解除されていない地域もある。

南山区で発生した住民による集団抗議の様子を映した動画で、抗議者が大勢の警察官と対峙する場面を捉えている。「感染者がいないのに、なぜ封鎖するのか」「食べ物がない、餓死してしまう!」と怒号を飛ばしている。

防疫テントやバリケードなどを破壊する抗議者もいる。

南山区の住民の林さん(仮名)は大紀元に対して、集団抗議の原因は、PCR検査の担当職員が子連れの女性に暴言を吐いたためだと話した。

職員から「もっと前に出るように」と促された女性は、「PCR検査の場合は1メートル離れるべきではないのか?」と言い返し、職員の逆鱗に触れたという。

「封鎖されて当然だ。数カ月、あるいは1年でも封鎖されるがいい」と職員は女性に罵声を浴びせた。

これを聞いた周りの人々はついに怒りを爆発させ、暴動に発展したという。

抗議活動の後、引き続き当局に「封鎖解除」を要求する市民に対して、南山区のトップは警察を動員し「暴れると逮捕する」と脅した。

林さんは「封鎖中に死亡した隣人(37歳・男)の死臭が漂っていた」と話した。死因は分かっていない。

長く封鎖された現地では物価が高騰し、稼ぎが途絶え、生活苦に陥った人も出ている。

中には「自殺を図ろうとして救助された人もいる」という。

また、「家賃を数カ月免除するよう大家さんを説得してみる」と約束したコミュニティ(団地)管理組合は後日「そんな事は知らない」と言い出す始末だという。

同市福田区のある閉鎖された別の団地では21日、女性の飛び降り自殺事件が発生した。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
顧暁華
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