金(ゴールド)ブーム中の中国、価格変動が激しく

2024/04/18
更新: 2024/04/18

ゴールドブーム中の中国ではこの頃、黄金を買う人より、売る人のほうが多いようだ。

消費低迷が続く中国では、旧正月前後から「金(きん)買い」のゴールドブームが巻き起こっている。しかし、最近では価格変動も激しく、高騰し続けていた金(ゴールド)価格は11日に下落した。

中国の宝飾品製販大手「周大福」や「周生生」での金価格は数日前は1グラム約730元(約15,461円)にまで高騰していたが、11日には1グラム約721元(約15,270円)と「1グラムあたり7元(約148円)」下落している。

直近1ヵ月、中国の黄金価格は高騰し続け、1グラムあたり100元(約2,118円)ほどの上昇幅に達していた。

深セン市の黄金業者は、「この業界入って十数年経つが、これほどの上昇幅、そしてこれほどまでに高騰した価格は始めただ」と驚きを隠さなかった。

しかし、同業者によると、「この高騰ぶりに対し、しりごみをする消費者も多い。金価が1グラムあたり520元(約11,013円)以上に上昇して以来、市場はかなり冷え込んだ」という。

いっぽう、金の販売は盛んなようだ。「黄金を売りに出す大口顧客は多い」と複数の中国メディアが報じており、関連話題は中国SNS「微博(ウェイボー)」のホットリサーチ入りもしている。

中国メディア「澎湃新聞」は上海のある黄金ショップの経営者の話を引用して報じたところによると、「いまは黄金を買う人より、売る人のほうが多い。近頃の黄金販売量は買取量の倍、ひいては3倍だ」という。

また、南京市の黄金取り扱い企業の責任者も中国メディア「金陵晩報」に対し、「今年3月の会社の黄金販売量は昨年同期の3、4倍であり、毎日多くの顧客が金を売りに来るのだ」と明かしている。

相次ぐ黄金店オーナーの「預かり黄金持ち逃げ」 顧客は泣き寝入り

伝統的な黄金取引では、支払いを済ませたら手元に現物が残っていたが、いまでは黄金の「保管サービス」が人気だ。

黄金価格が高騰した今月初旬、北京や杭州などの有名ブランドの黄金ショップのオーナーが顧客が預けていた黄金を持ち逃げする事件が相次いだ。

業界専門家は、投資者に対し、「黄金を購入する際にはさまざまなリスクを理解したうえで慎重に投資するよう」呼びかけている。

 

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李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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