5月2日午前、秋田市新屋の「新屋海浜公園」で男性が倒れていると消防に通報があった。警察や消防によると、男性は同市新屋元町の宍戸敬さん(81)で頭にけがをし、意識不明の状態で市内の病院に運ばれ、その後死亡が確認された。近くには風力発電の羽根が落下していることから、宍戸さんの死亡との関連について警察が調べている。
秋田市には当時、強風注意報が出されており、2日の午前8時前には23メートルの最大瞬間風速を観測していた。
2018年8月には、台風20号の影響で北淡震災記念公園(兵庫県淡路市小倉)の風力発電の風車が倒壊するという事故が発生した。淡路市商工観光課によると、倒壊した風車は2002年4月に稼働を開始し、2017年5月に電気系統が故障して以来、稼働を停止していた。
風車は風速60メートルまで耐えられる構造で、強風時には羽根の角度を変えて風を逃がすことができ、担当者は「(角度を変える)安全装置は使える状態だった」とした。
台風20号が接近した日、淡路市の最大瞬間風速は28.6メートル。風車が倒壊したことについて、土木・建築関係者の中には、構造設計上の常識から疑念を持つ声もあった。
風力発電の問題点については、自然災害による設備の損傷や事故の他に、発電量の不安定さ、騒音・低周波の問題、設置や運用コストの高さ、安全保障上の懸念などがある。
一方で、日本政府は風力発電の導入目標の設定や、各種制度や技術開発支援等を通じて、課題解決と導入拡大を進めている。
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