安倍晋三元総理の妻・昭恵さんが29日、モスクワでロシアのプーチン大統領と面会した。
プーチン氏が昭恵さんに花束を渡し、昭恵さんが涙ぐむ場面もみられた。昭恵さんに対し、「ロシアはいつでもあなたを歓迎します」と歓待の意を示した。
安倍元総理の功績について、プーチン氏は「ご主人はロシアと日本の関係の発展のために多大な貢献をされた」と評し、「素晴らしい政治家だった。本当に多くのことを一緒に成し遂げた」と称えた。


さらに、「彼の記憶はロシアで大切に保存されている」と述べ、2016年に安倍氏の地元の山口県で首脳会談を実施したことについて回顧した。
安倍氏とプーチン氏は、通算で27回会談を行っている。電話会談や国際会議での短時間の立ち話を含めると30回以上とも言われている。
また、プーチン氏は「彼の夢は、両国間の平和条約の締結だった」と語り、「今は状況が変わっている。今回はこの話題には触れない」と述べるにとどめた。
昭恵さんは、ウクライナ侵攻開始後に安倍氏がプーチン氏との会談を望んでいたと明かし、また「困難な時期であっても、両国の交流が発展していければうれしい」と述べた。
面会後、プーチン氏はバレエ鑑賞に向かう昭恵さんに大統領専用リムジンを貸し出した。

今回の面会について、政府側の見解として、林官房長官は記者会見で「政府として安倍昭恵夫人とやり取りはしておらず、コメントする立場にはない」と述べた。
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