6月3日夜(卒業式)、湖南省の私立高校「常宁市尚宇学校」で、高校3年生の生徒たちが卒業を祝って「叫楼(きょうろう)」または「喊楼(かんろう)」と呼ばれるストレス発散も兼ねたエールイベントを自発的に行った。これは、仲間への感謝や励ましの言葉を校舎に向かって叫ぶという中国特有の学生文化だ。
今年はドラムの演奏や合唱なども行われたが、学校側はこれを「騒動」と判断し、警察に通報した。駆けつけた警官が3人の生徒を連行しようとしたため、約3千人の生徒が警察車両を取り囲み、逮捕された生徒の釈放を求めて抗議する事態に発展した。
パトカーは約30分間生徒によって足止めされたが、最終的に警察は力づくで生徒たちを押しのけ、3人を連れ去った。
同校では今年春から、「朝5時起床」「1日15コマ授業」「空調の使用禁止」といった“軍隊式”の管理体制を導入、さらに高額な学費や頻繁な追加徴収も相まって、生徒たちの不満が限界に達していた。この一連の詳細は、学生を取材したエポックタイムズ記者によって明らかにされたものである。
学校側は「安全確保のための対応だった」と釈明しているが、生徒たちの怒りは簡単には、収まりそうにない。青春の叫びが「騒乱扱い」される現実に、多くの若者が言葉を失った。

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