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米国がワクチンアライアンス(Gavi)へ資金提供停止 ワクチン安全性への対応問題視

2025/06/29
更新: 2025/06/29

米国は、ワクチンの安全性問題への対応方法を変更しない限り、Gaviという世界的なワクチン組織に資金を提供しない方針であると、ロバート・F・ケネディ・ジュニア保健福祉長官が6月25日に同組織の資金調達イベントで語った。

「私はGaviについて多くの点で敬意を抱いている。特に、世界中の人々が医薬品を手頃な価格で入手できるようにするというGaviの取り組みは高く評価している。Gaviはその点については非常によくやってきた」とケネディ氏はサミットで流された録音メッセージで述べた。「しかし残念ながら、普遍的なワクチン接種を推進するあまり、ワクチンの安全性という重要な問題がなおざりにされている」。

米国は2001年以降、Gavi(Global Alliance for Vaccines and Immunisation:ワクチンと予防接種のための世界同盟)に80億ドルを提供してきた。米国は同組織最大級の資金提供国の一つである。

その投資は正当化されなければならないとケネディ氏は述べる。

「ワクチンの安全性を真剣に考え始める方法を教えよう。それは、既存のパラダイム(支配的になっているものの見方や考え方)と矛盾する場合でも、利用可能な最良の科学を考慮することだ。それが実現するまでは、米国はGaviに追加の資金を拠出しない」とケネディ氏は述べた。

Gaviは声明で、「保健福祉長官の、あらゆる利用可能な科学を考慮すべきとの見解に完全に同意し、今後も証拠に基づいた科学的アプローチで活動および投資判断を行っていく」とした。

Gaviは自らのウェブサイトで、世界の子どもの半数以上に様々な病気のワクチン接種を支援していると述べている。また、コスト削減のための組織再編などの改革を進めていると、別の声明で発表した。

同組織の資金拠出サミットは水曜日にブリュッセルで開催された。欧州連合とゲイツ財団が共催した。ゲイツ財団は今週の声明で、今後5年間でGaviに16億ドルを拠出すると発表し、Gaviを「子どもたちに命を救うワクチンを届け、世界で最も脆弱な地域社会の病気予防を実現する最も効果的な仕組みの一つ」と称賛した。

米国は2025会計年度の予算案でGaviに3億ドルを拠出することを約束したが、トランプ政権の2026会計年度の予算要求にはGaviへの資金は含まれていない。

米上院保健委員会の少数党筆頭委員であるバーニー・サンダース上院議員(バーモント州選出)は、水曜日にワシントンで開かれた公聴会でケネディ氏の発表を嘆いた。サンダース氏は、ドナルド・トランプ米大統領がCDC(米疾病対策センター)の長官に指名したスーザン・モナレス氏に、この件について質問した。

「私は、グローバルな健康安全保障の備えが米国にとって極めて重要かつ不可欠な活動であると考えている」とモナレス氏は述べた。「ワクチンは命を救うものであり、ワクチンの推進と利用を引き続き支援する必要があると考えている」とも付け加え、指名が承認されればこの問題を調査することをサンダース氏に約束した。

ケネディ氏がメンバー全員を指名したワクチン諮問委員会も水曜日に会合を開いた。同委員会は、CDCの小児予防接種スケジュールの影響や、7年間見直されていないワクチンについて検討し、B型肝炎ワクチンの現行推奨事項の変更を検討することを発表した。

トランプ氏は以前、世界保健機関(WHO)を含む他の複数の国際組織からも、その目的に懸念があるとして脱退を命じている。

ケネディ氏は5月にアルゼンチン当局者と会談後、米国とアルゼンチン(両国は今年初めにWHOから脱退している)は、「最も信頼できる科学に基づき、全体主義的な傾向や腐敗、政治的支配から自由な代替ちなる国際保健システムの創設」に注力していると述べた。

メリーランド州に拠点を置く大紀元のシニアリポーター。主に米国と世界のニュースを担当。