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トカラ列島で群発地震と地殻変動 最大震度6弱に警戒強まる

2025/07/07
更新: 2025/07/07

鹿児島県トカラ列島近海で地震活動が活発化している。十島村では7月6日から7日にかけて、震度5強や5弱の強い揺れが連続して観測された。気象庁は、当面最大震度6弱程度の地震に注意するよう呼びかけている。

6月21日以降、悪石島や小宝島付近で地震活動が続いており、悪石島ではこれまでに最大震度6弱の揺れを観測した。6日午後にはマグニチュード4.9と5.5の地震が相次いで発生し、いずれも悪石島で震度5強の揺れとなった。さらに7日未明にもマグニチュード5.1の地震が発生し、悪石島で震度5弱を記録している。

この地域では過去にも活発な地震活動があったが、今回は震度1以上の地震が7日午前11時時点で1592回に達し、過去のケースを大きく上回る規模となっている。震源が浅く観測点に近いため、強い揺れが発生しやすい状況が続いている。

宝島で地殻変動の急変 火山活動の影響か

政府の地震調査委員会は4日、トカラ列島近海の群発地震に関連し、国土地理院による宝島の地殻変動観測結果を報告した。6月21日から7月2日正午まで宝島は東北東へ1.8センチ移動していたが、その後3日午後までの短期間に南へ4.2センチ移動し、移動方向が急変した。この急変は、2日午後に発生したマグニチュード5.6の地震だけでは説明できない現象である。

地震調査委員会の平田直委員長は「変動量が極めて大きく、向きの変化も非常に珍しい」と述べ、火山活動による地下のマグマの影響が十分考えられると指摘した。宝島の地殻変動観測点は2023年に運用が始まったばかりであり、今回のような群発地震による大規模な変動が明らかになったのは初めてである。

悪石島や小宝島、宝島自体は活火山ではないが、近隣の諏訪之瀬島では噴火活動が続いている。今後も地震・火山活動の推移に十分な注意が必要である。

大紀元日本の速報記者。東京を拠点に活動。主に社会面を担当。その他、政治・経済等幅広く執筆。