【ニュースレターが届かない場合】無料会員の方でニュースレターが届いていないというケースが一部で発生しております。
届いていない方は、ニュースレター配信の再登録を致しますので、お手数ですがこちらのリンクからご連絡ください。

ボーイング社 6月の納入機数を60機に増加 8機を中国へ納入

2025/07/10
更新: 2025/07/10

6月に、アメリカの航空機製造会社ボーイングは、合計60機の航空機を顧客に納入し、前年同月比で27%の増加を記録したと発表した。そのうち8機は中国の顧客に納入され、これは米中貿易摩擦が一時的に緩和されて以来、初めての航空機納入となった。

ロイター通信によると、世界の二大経済圏間の関税争いが激化したため、4月に、北京政府は、中国向けのボーイング機の受け取りを停止したが、両国が高関税を一時的に引き下げることで合意したため、5月に、北京は、禁令を解除した。

ウォール街は、航空機の納入状況に注目しており、航空機製造業者は、顧客への航空機納入で、大部分の資金を回収できるからだ。

ボーイングは、長年の生産の挫折や危機からの回復に努めており、これらの挫折や危機は、同社に重い負債をもたらし、また、ボーイングによる航空機の納入(引き渡し)数の急増は、同社の財務の安定にとって、重要な役割を果たす。

ボーイングは、最も売れているジェット機「737 MAX」42機、「787」9機、貨物機「777」4機、「767」5機を顧客に納入した。そのうち3機は、ボーイングの防衛部門によってKC-46空中給油機に改装される予定だ。

アメリカのサウスウエスト航空は、10機の737 MAXを受領した。

ボーイング社は42機のうち、さらに5機の737 MAXを中国の航空会社に納入。加えて中国の顧客に787型機 1機と777型貨物機 2機も納入した。

ボーイング社は、先月44機を納入し、2024年6月には45機を納入する予定だ。

2025年上半期までに、ボーイング社は、合計280機を納入した。その内訳は、737 MAXが206機、787が37機、767が14機、777が20機、そして海軍の偵察機P-8「ポセイドン」に改装される古い737が3機だ。

6月に、ボーイング社は、116件の新規注文を受け、その中には54機の737 MAXと62機の787が含まれいた。アラスカ航空は737を12機、ブリティッシュ・エアウェイズは787を32機注文した。

6月に、シンガポール航空は、737 MAXの注文を3機キャンセルした。

ボーイング社のデータによると、6月の注文活動は5月よりも減少し、5月に発表された月間注文数は、会社史上6番目の高記録を達成した。

今年上半期、同社は668機の注文を受け、キャンセルや改装の注文を除いた純注文数は、625機となった。

同社は8日、ヨーロッパの競合他社エアバスが6月に63機を納入したと報告した。その中には、ワイドボディ機が8機(A330が3機、A350が5機)、ボーイング737と競合する単通路機A320とA321が43機、そしてA220のリージョナル機が12機含まれていた。

 

吳畏