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実質GDP1.0%増 外需が押し上げ 内需は鈍化

2025/08/15
更新: 2025/08/15

内閣府が15日発表した2025年4〜6月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報によると、実質成長率は前期(1〜3月期)比0.3%増、年率換算で1.0%のプラスとなった。名目GDPは前期比1.3%増(年率5.1%)と、物価変動を含めた伸びは実質を上回った。

成長寄与度をみると、国内需要(内需)は-0.1%と小幅マイナス。一方、財貨・サービスの純輸出(輸出から輸入を差し引いた値)は0.3%とプラスに転じ、全体の成長を下支えした。輸出は実質2.0%増と3期ぶりのプラスとなり、自動車や半導体関連が回復した。輸入は0.6%増にとどまった。

需要項目別では、民間最終消費支出が0.2%増と低調で、家計消費も0.1%増にとどまった。企業の設備投資は1.3%増と前期(1.0%増)から加速し、民間住宅投資も0.8%増と堅調を維持した。一方、民間在庫は-0.3%分のマイナス寄与となった。

公的需要は総じて弱含み。政府最終消費支出は横ばい、公的固定資本形成は-0.5%と減少した。

GDPデフレーターは前期比1.0%上昇し、国内需要デフレーターは0.3%の上昇にとどまった。輸出・輸入の価格下落が鮮明で、輸入デフレーターは-5.5%と大きく低下した。

実質国民総所得(GNI)は0.3%増(年率1.1%)と小幅な伸びを維持。雇用者報酬は実質0.8%、名目1.0%と引き続きプラスを確保した。景気は外需頼みの回復基調が続くが、内需の勢い不足が課題となっている。

清川茜
エポックタイムズ記者。経済、金融と社会問題について執筆している。大学では日本語と経営学を専攻。