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山東省煙台市桃村鎮で8月23~24日、住民が蛇口をひねると流れ出たのは透明な水ではなく「墨汁のような黒い水」だった。悪臭も漂い、到底飲めるものではない。当局は「水管の破裂」と説明し、「汚染ではない」と主張したが、住民からは「水が外に漏れるなら分かるが、墨汁が逆流する理屈はない」と猛反発が起きている。
住民たちは次々と「墨汁のような水道水」を撮影してSNSに投稿し、「これは飲み水か、それとも墨汁か」と皮肉が飛び交った。住民は我先にとスーパーに押しかけ、水を買い占めた。

しかし、こうした事態は今回に限った例ではない。先月、浙江省杭州市では水道水から強烈な悪臭が漂い、「糞水が混入したのでは」との疑惑が広がった。内部告発で「異常を把握しながら隠蔽した」との情報が広がり、当局は「水道料金5トン分の減免」で幕引きを図ったが、市民の怒りと不信は消えなかった。

山東でも7月、日照市で泥水が蛇口から噴き出している。原因は「干ばつ」や「管の老朽化」と説明されたが、被害者への補償は最小限にとどまった。

飲料水の安全は命に直結する。それにもかかわらず当局は、異臭漂う水を「問題なし」と押し通し、不信を濁らせ続けている。市民の間では「水が黒いのは一時のこと、心が黒いのが一番恐ろしい」との声が広がっている。

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