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中共高官による新たな臓器移植犯罪 人工授精で生まれた子供が犠牲に

2025/09/27
更新: 2025/09/27

中国本土で中国共産党高官が人工授精によって生まれた乳児から臓器を収奪する新たな犯罪が報道されている。人工授精によって生まれた乳児は「ターゲット・ベイビー」と呼ばれる。わかりやすく言うと「臓器移植専用の乳児」ということだ。現在、中国では、臓器移植の技術の進歩を背景にターゲット型の臓器提供ネットワークが成立し、深刻な倫理問題と人権侵害が世界の注目を集めている。

中国共産党の支配下にある中国大陸では、臓器移植の闇はますます深まっている。当初は法輪功学習者を対象にした生体臓器摘出から始まり、さらに拡大して、無数の若者から臓器を好き勝手に収奪している。

そして最近の驚くべき情報によれば、中国共産党上層部の家族は若者から臓器を奪うだけでは満足せず、自分専用の「特注臓器」を“あらかじめ製造する”段階に至ったという。

それは女性に人工授精を強制して子どもを生ませ、その乳児の命を奪い臓器を収奪し、自らの健康や寿命の延命を図るという行為である。このような行動は、明らかに人類社会の倫理を著しく逸脱している。

中国のことわざに「虎は猛獣でも自分の子を食べない」とあるが、中共の一部高官は寿命を延ばす目的で「自分の子どもを犠牲にして臓器を得る」という信じがたい行動に及んでいる。こうした政権の責任を追及しなければ、人間社会の道理は果たして保たれるのであろうか。

人類史上、前例のない医学犯罪

2025年9月22日、「法輪功迫害追跡調査国際(略称:追查国際)」という調査組織が最新の報告書『中共軍による乳児の生体臓器収奪に関する闇』を発表した。

同報告によれば、こうした犯罪は「乳児臓器移植」技術の発展を背景に、近年、中国では生体臓器収奪犯罪の新しい形態として広がっている。

調査によれば、中共軍の医療機関は十数年前から乳児の臓器移植実験を進めており、最近2つの技術的障壁を突破して本格的な推進段階に入ったとされる。

この新たな医学犯罪について、報告書は中共高官の「150歳まで生きたい」という願望に、最高指導部周辺の親族の利権が絡み、巨大な「乳児管理」産業ネットワークが国内で形成されていると指摘している。

「追查国際」責任者の汪志遠氏は9月24日のメディアのインタビューで、この最新報告書は様々な情報源をもとに作成しており、情報源の中には現地調査員、中共内部など良心的告発者の通報も含まれていると明らかにした。

さらに軍病院に勤務した専門家の告発によれば、今回の乳児臓器収奪は「人類史上、最も悪質な医学犯罪の一つ」であると断じられている。

こうした技術が実験段階から実用化・拡大段階に至るまでの過程を見ていく。以下は調査報告と公開資料に基づく分析である。

乳児の臓器移植 実験から普及へ

「追查国際」によれば、十数年前から中共軍の病院が秘密裏に乳児の臓器移植を行ってきたという証言がある。

乳児の臓器は非常に小さく、血管も細いため、移植手術の難易度や血栓リスクが高い。技術開発の初期段階では失敗率が高かったが、近年の大きな技術進歩によって中国の軍医療機関は再び乳児臓器移植に力を入れるようになった。

2013年には元・第二軍医大学上海長征病院で、生後33日、50日、40日の新生児ドナーによる臓器移植が3例行われたと中国メディア「新浪網」が報道した。移植センター主任医師の曾力によれば、当時このような手術を実施していたのは同院だけであったという。

こうした技術的課題を克服した後、中国では他の病院も乳児の臓器移植を相次いで行うようになった。

2017年7月31日、英字紙「チャイナ・デイリー」は、昆明で生後9日の赤ちゃんが死亡した際に、別の子どもに腎臓が提供され、子どもたちの命を救ったと報じた。

さらに2023年2月27日には「新民晩報」が、早産児の腎臓を摘出して大人に移植するという上海市の病院の研究成果が、権威ある医学誌に掲載されたことを大きく取り上げた。

上海交通大学附属仁済病院の医師が主導した「乳児臓器移植手術」が2023年初めに「アメリカ移植ジャーナル」に掲載され、論文では2例の新生児腎臓移植が紹介された。手術は2021年と2022年に行われ、ドナーはいずれも生後2日と3日の早産児であった。

これらの報道からは、乳児臓器移植におけるドナーの年齢がますます低下し、ついには生後2~3日の新生児まで対象が広がっていることが明らかである。

臓器の適合確認に残る疑問

こうした事例の背後には、臓器の適合確認に必要な期間に関して説明のつかない矛盾が存在するという指摘がある。果たして臓器の適合にはどの程度の時間を要するのであろうか。

2023年3月4日、米アリゾナ大学のザイン・ハルペイ外科副教授は、大紀元の取材に対して「ドナーとレシピエントの適合確認には通常1週間から14週間を要し、新生児腎臓移植の場合も数週間から数か月が必要となる」と説明した。

また、基礎医学の常識によれば、腎臓は体外で1~2日しか保存できないとされる。つまり「アメリカ移植ジャーナル」に掲載された2例の新生児腎臓移植では、生後3~5日以内にドナーの決定から実際の移植まで全てを完了させる必要があったことになる。

このように医学の常識に反する高い効率は、どのように実現されたのであろうか。

ハルペ教授は、胎児の段階からすでに医師が注目し、羊水を採取して適合検査を行った可能性を推測した。

ここから、本記事冒頭で触れた「ターゲット・ベビー」に関わる闇産業の構造について述べる。すなわち、これらの臓器は決して「偶然の提供」ではなく、当初から計画されていた可能性が高いのである。

闇産業の構造 女性の囲い込みと「ターゲット・ベビー」

「追查国際」の報告によれば、「ターゲット・ベビー」をめぐる大規模な犯罪ネットワークがすでに形成されており、その中には三つの産業的仕組みが存在するとされる。報告は、これらの「ターゲット・ベビー」が受精卵の段階から臓器提供を前提に設計されている事実を示している。

1.女性の囲い込み 女性を違法に拉致・売買し、強制的に妊娠させ、移植用臓器を目的に出産させる。

2.人工授精 臓器を必要とする患者(レシピエント)の親族の精子を採取し人工授精を行い、遺伝的に適合性の高い赤ちゃんを生ませ、移植の成功確率を高める。

3.早産の強要 臓器供給を早めるため胎児を強制的に早産させ、移植用のドナーとする。これは出産前に命を絶ち、臓器を摘出することを意味する。

この三つの仕組みの中でも、とりわけ二番目の「人工授精」に関する情報が衝撃的であるため、詳細に分析する。

ここで言う「レシピエント」とは臓器移植を必要とする人を指す。適合率を高めるために、レシピエントの親族から精子を採取し、囲い込んだ女性に人工授精を行い、その赤ちゃんから臓器を摘出するのである。赤ちゃんとレシピエントの血縁関係には少なくとも3つのケースがある。

第1に、レシピエントが女性の場合

兄弟など男性の親族の精子を利用し、囲われた女性に妊娠させる。この場合、生まれる赤ちゃんは女性レシピエントにとって甥または姪にあたる。

第2に、レシピエントが高齢男性の場合

息子や甥の精子を利用し、その結果生まれた赤ちゃんはレシピエントにとって孫あるいは大甥姪となる。

第3に、レシピエントが成人男性の場合

本人の精子をそのまま利用して赤ちゃんを生ませる。この場合、赤ちゃんは本人の実子となる。

いずれの場合でも、強制的に妊娠させられた女性にとって、その赤ちゃんはすべて実子である。それにもかかわらず残酷に命を奪われ、臓器を収奪される。その体はまさに「臓器生産の工場」として扱われているのである。

臓器を必要とする患者にとって、延命のために血縁者、場合によっては自らの子どもを犠牲にするという事態に至っているとされる。倫理も人間性も完全に失われている。

「追查国際」の報告では、山東省、河南省、四川省にすでに大規模な臓器供給拠点が存在し、一部には代理出産組織や売春組織も関与して巨大な利益ネットワークを形成していると伝える。

監督逃れの3つの手法

「追查国際」の報告によれば、臓器供給ネットワークが当局の監督を免れるために用いる手法は次の3点である。

臓器摘出と移植の分業化

摘出専門の人員を育成し、摘出手術を担当させる。大病院の医師は臓器移植を専門とする。臓器の提供が正当であるかのように装う「合法書類」が必ず準備され、実態を覆い隠す。

執刀医師と病院の分離

患者を民間病院に誘導して監督を回避し、手術の主治医は大病院の専門医が担当する。その結果、執刀医と移植手術を行う病院が分離される構造となる。

秘密拠点の設置

ハルビンには建設後も開業していない三甲病院が存在し、およそ十年間にわたり良好な状態で維持されてきた。最近になって地元住民が、この場所を生体から臓器を摘出する秘密拠点に改造したと通報した。

報告書は、こうした秘密拠点が未発覚のまま多数存在する可能性が高いと指摘している。

行方不明者と中国社会

さらに、中国では毎年、極めて多くの人々が行方不明になっている。中国広播網の2013年の報道によれば「子どもの行方不明は年間約20万人にのぼり、そのうち発見されるのはわずか0.1%にすぎない」と伝えている。

政権内部の消息筋であるエリック・MY氏は今年7月、大紀元の取材に対して次のように語った。「中国の監視システム(天網)は非常に発達しているため、本来ならすべての行方不明者を探し出せるはずだ。それができない理由は、臓器がすでに奪われているからだ。とりわけ子どもや若者の臓器は最も健康で価値があるため、当局は行方不明事件の調査に積極的に取り組まない」

一人っ子政策から「オーダーメイドベビー」へ

かつて中国の伝統文化では「人命は天に繋がるもの」と重んじられてきた。しかし、無神論を掲げる中国共産党政権は人命を軽視し、四十年にわたる一人っ子政策によって約4億人の赤ん坊の命が奪われた。

現在は移植技術の進歩によって、赤ん坊を「最も価値のある資源」とみなす風潮が生まれている。中共の権力者層は、自らの血縁に属する赤ん坊を「臓器提供専用」として生み出すようになっている。

報告は次のように結んでいる。

「かつては他人の赤ん坊の命を奪い、今は自分たちの血を引く赤ん坊すら犠牲にしている。この『計画生育』から『オーダーメイドベビー』に至る道は、共産党政権の人間性喪失を如実に示している。これは医療技術の進歩ではなく、人間性の徹底的な堕落である。この政権が清算されない限り、人類の未来は存在しない」