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自民・高市総裁「日本の研究水準の高さを世界に示す」 日本人のノーベル賞受賞に祝意 

2025/10/09
更新: 2025/10/09

自民党の高市早苗総裁は8日、自身のX(旧ツイッター)で、今年のノーベル化学賞を受賞した京都大学特別教授・北川進氏に祝意を示した。

スウェーデンのカロリンスカ研究所は6日、制御性T細胞を発見した坂口志文・大阪大栄誉教授(74)らにノーベル生理学・医学賞を贈ると発表。8日、極小の穴が無数に開いた「金属有機構造体(MOF/モフ)」を開発した北川進・京都大特別教授(74)らにノーベル化学賞を授与すると発表した。

これを受け、高市氏は、X上の投稿で「一昨日に続き、今日もまた、嬉しいニュースが届きました!」と喜びを述べ、「北川先生、ご一緒に研究してこられた皆様、本当におめでとうございました!」と祝福の言葉を寄せた。

また、京都大学の公表資料などに基づき、「北川先生は、配位結合を利用して今までにない新しいタイプの多孔性材料(多数の微細な孔をもつ物質)を開発し、そこに大量の気体を取り込めることを世界で初めて実証されました」と、北川さんの功績を紹介した。

ノーベル賞選考を発表したスウェーデン王立科学アカデミーは、北川さんの受賞理由として「金属有機構造体は計り知れない可能性を秘め、従来にない機能を持つカスタム素材をもたらす」と評価している。

北川進氏らが開発した「金属有機構造体」は、ナノメートル(1ナノは10億分の1メートル)単位の極めて微細な孔が無数に空いた多孔性構造により、その内部空間にさまざまな気体分子を閉じ込めることができ、酸素やメタンのほか、二酸化炭素(CO₂)などの温室効果ガスの捕捉・分離にも応用が期待されている。

北川氏は、温暖化対策など気体制御が鍵を握る21世紀を「気体の時代」と位置づけており、MOFは地球規模の環境課題の解決に貢献する可能性を秘めた革新的技術として注目を集めている。

高市氏は、「この技術を活用することで、ガスの吸着メカニズムの解明や新素材の開発が進み、エネルギー、環境、医療などの分野で課題解決に貢献すると期待されています」と語った。

具体的な応用例として、「大気中の汚染物質を効率的に除去することや、少ないエネルギーで有用な気体を分離すること、危険なガスを安全に貯蔵・輸送することなどが考えられる」と述べた。

また、高市氏は「北川先生は『化学の研究は個人プレーではなくチームプレー』と語り、指導学生や共同研究者への感謝を示されていました」と紹介。

続けて「一昨日の坂口先生、そして本日の北川先生の受賞は、日本の研究水準の高さを世界に示すとともに、国民にとって大きな誇りと励みになるでしょう」と強調した。

最後に「基礎研究の推進と若手研究者の育成に、しっかりと取り組んでまいります」と述べ、科学技術分野への支援継続に意欲を示した。

エポックタイムズ記者。日本の外交をはじめ、国内外の時事問題を中心に執筆しています。