10月30日、トランプ米大統領と中国共産党の党首・習近平による米中首脳会談が韓国・釜山で開催された。両者が対面で会談するのはトランプ政権1期目の2019年以来で、2期目では初めて。
世界経済の行方を左右する同会談はおよそ1時間40分で終了した。トランプ氏は29日、会談が3〜4時間と長丁場になる可能性を示唆していた。
会談では、関税やレアアースの輸出規制をめぐり緊張緩和に向けた交渉が展開された。
会談を終えた後、トランプ氏は記者団に対し、「驚くべき会談だった」「あらゆる点で合意した」と語り、米中間の関税を従来の57%から47%に引き下げることで合意したと明らかにした。条件として、中国側はアメリカ産大豆の購入再開、レアアース輸出の継続、違法フェンタニル取引への取り締まりの約束を履行するという。
また、フェンタニル関連の関税も従来の20%から10%に削減するという。トランプ氏は「10%に下げることで、中国が致死性合成オピオイドの原料輸出を抑制するために全力を尽くすと信じている」と強調した。
台湾問題については、トランプ氏は「一切話題にならなかった」と語っている。
両首脳は、トランプ氏が再選された今年1月以降初めて対面し、韓国・金海(キメ)国際空港に隣接する金海空軍基地で午前11時15分頃から約2時間にわたり会談した。前回の会談は2019年、大阪で開催されたG20サミットでの顔合わせだった。
会談には、アメリカはホワイトハウスのワイルズ首席補佐官、ラトニック商務長官、ルビオ国務長官、ベッセント財務長官、米通商代表部(USTR)のグリア代表、パデュー駐中国大使が出席。中共側は何立峰副首相や王毅外相、王文涛商務相らが出席した。
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