イタリア 非EU小包課税を検討 中国系EC念頭に

2026/01/30
更新: 2026/01/30

イタリアのジョルジェッティ経済相は1月29日、非EU諸国から送付される少額小包に対する課税制度について、7月に発効予定のEUの税率に合わせて見直す方針を示した。この動きは、中国発の低価格EC商品の流入に対抗するため、欧州各国が連携を強める動きの一環とみられている。

ジョルジェッティ氏はローマでのイベントの合間に記者団に対し、「我々は、欧州レベルでの決定と自国の課税制度を整合させるよう努める」と述べた。

ロイター通信によると、現在、イタリアとEUの課税政策は、非EU諸国から輸入される低価格EC商品を主な対象としており、中国のSHEINや、Temuなどが念頭に置かれている。

EU税関当局の統計では、2024年に欧州へ流入した150ユーロ以下の小包は約46億個に上り、そのうち91%が中国からのものだった。イタリア当局は、こうした「非EU諸国からの侵入」が国内の小売業に深刻な影響を与えていると指摘している。

現在の計画では、イタリアの小包課税は二段階で調整される見通しだ。

2026年度予算案は1月1日に施行され、150ユーロ以下の「小包」に対して、1件あたり2ユーロの行政手数料が課されている。

一方、EU当局は、低価格小包1件につき3ユーロの関税を課す方針を示している。ジョルジェッティ氏の今回の発言は、イタリアの現行2ユーロの水準が、EU全体の方針に合わせて引き上げられる可能性を示唆するものだ。

連立与党の一角を占める「フォルツァ・イタリア」は、物流面での競争力低下を懸念し、EUの統一税率が発効する7月まで国内課税の実施を凍結するよう政府に求めている。これに対し、ジョルジェッティ氏は「要請については評価する」と述べた。

米欧で包囲網が拡大

イタリアにとどまらず、他の欧州主要国も対応を強めている。フランスではすでに、1件あたり2ユーロの小包税を課す法案が可決された。

AFP通信によると、フランス国民議会はさらに踏み込み、「超ファストファッション」製品を対象とした環境税を導入する法案を可決した。2030年までに、1商品あたり最大10ユーロの環境付加税が課される見通しだ。

EUは7月1日から、150ユーロ以下の輸入小包に適用されてきた関税免除措置、デ・ミニミスを全面的に廃止し、統一して3ユーロの関税を課す方針である。

米国では昨年5月2日、中国および香港原産品に対する「最低免税額」制度の適用を正式に停止した。これにより、800米ドル以下であっても、中国から米国の消費者に直接送付される小包は、すべて輸入関税の対象となった。この措置は、SHEINやTemuの中核的なビジネスモデルに直接的な影響を与えている。

ジョルジェッティ氏は、不公正な競争を抑制するには、強力な欧州共通ルールが不可欠だと強調した。政府の予算見通しによれば、現在実施されている1件あたり2ユーロの行政手数料だけでも、今年は約1億2250万ユーロの歳入が見込まれている。政策が初めて通年で運用される2027年には、この収入が約2億4500万ユーロに倍増する見通しだ。

今後、イタリアが税率をEU案の3ユーロ水準まで引き上げた場合、財政収入はさらに拡大する可能性がある。

李言