中国 受講料20万円、成功報酬最大30%

中国で急増「取り立て講座」 不況下で広がる「自力回収」

2026/03/01
更新: 2026/03/01

中国で「借金の取り立てを学ぶ講座」が静かに広がっている。景気悪化で未払いが急増し、企業間の支払い遅延が深刻化しているためだ。

電話や話し合いでは回収できず、経営者や個人事業主が「取り立て研修」に参加するケースが増えているという。

講座では心理学や交渉術、駆け引きの理論を学ぶ。相手の弱点を見抜く方法、圧力のかけ方、法的カードの切り方など、実践的な内容が売りだ。

費用も安くはない。ある講座の受講料は5千~1万元(約10万~20万円)。さらに、回収額の7~30%を成功報酬として支払う仕組みもある。それでも参加者は後を絶たない。資金繰りに追われる経営者にとって、背に腹は代えられないからだ。

一方で、債権回収の手法をめぐっては疑問の声もある。一部では、世論を利用して支払いを迫ったり、知人関係を通じて働きかけたり、訴訟をほのめかすなどして圧力をかけるケースがあるとの指摘も出ている。どこまでが合法的な交渉で、どこからが行き過ぎなのか。その線引きは曖昧だ。

もっとも、「思ったほど効果はなかった」と話す参加者もいる。結局、自ら商売を広げて現金を確保する道に戻った経営者もいる。

日本やアメリカでは、債権回収は法律で厳しく管理される業務である。脅迫や威圧は違法だ。しかし中国では、法的解決が機能しにくい現実があり、経営者自らが「取り立て術」を学ばざるを得ない。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!