中国 ショベルカーが市場へ無差別突入 死者13人も発表なし

中国北京 社会報復事件後 市場閉鎖拡大 10日沈黙

2026/04/09
更新: 2026/04/09

北京で起きた社会報復事件が、いま異例の形で波紋を広げている。

2026年3月29日午前11時ごろ、北京市房山区で開かれていた露天市場で、1人の男がショベルカーを運転し、狭い通りを行き来しながら、屋台や人々をなぎ倒すように無差別に突っ込んだ。現場は逃げ場のない状態となり、少なくとも13人が死亡、12人が負傷したとされる。

この惨事からすでに10日が経過しているが、中国当局は現在に至るまで一切の公式発表を行っていない。中国国内のメディアは沈黙し、抖音(中国版ティックトック)、小紅書(RED)、微博(ウェイボー)、微信(ウィーチャット)などのSNSでも関連投稿を削除し、検索も制限している。

事件については、中国のメディア「都市現場」が一時報じたものの、その後すぐに記事を削除した。

本紙の取材で、運転していたのは遼寧省出身の男で、過去の不当な扱いを訴えていた陳情者であることがわかった。問題の解決を求めて北京に来たが認められず、追い詰められた末に犯行に及んだとみている。

男は北京到着後にショベルカーを借り、犯行を計画的に準備していた。特に人が最も多く集まる昼時を狙い、意図的に市場へ突入した。

今回の事件を受け、現場の市場を閉鎖し、北京市内でも露天市場を中心に営業停止が相次ぎ、開業予定の市場まで中止するなど影響が広がっている。

一方で、営業を続ける市場もあるが、現場では警備を大幅に強化している。複数の警備員が巡回し、盾を持って通路を歩くなど、これまでにない厳戒態勢を敷いている。

また、閉鎖しているのは主に屋外の露天市場で、建物内の市場は営業を続けているとの情報もある。

事件から10日が過ぎても何も発表しないまま、市場の閉鎖だけが広がっている。
情報は封じられ、問題も解決されないまま、不安と社会に渦巻く重苦しい空気だけが残る。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!