「自分たちは食べない」
中国メディアの調査で、産地で出荷前のヤマモモが薬液に浸されていた実態が発覚した。そして不信感を決定づけたのが、業者側が漏らした「自分たちでも怖くて食べられない」という本音だった。
この言葉がネット上で一気に拡散し、不安の声が噴出。市場は急速に冷え込み、産地では大量廃棄まで始まっている。
問題が発覚したのは、中国・福建省漳州(しょうしゅう)市周辺のヤマモモ産地だ。ヤマモモは、中国南部で初夏によく食べられている赤い果物である。
現地メディアによると、複数の買い取り業者が、収穫したヤマモモを、禁止された保存料や強力な甘味料を混ぜた薬液に浸し、そのまま箱詰めして出荷していた。使われていた甘味料の袋には、「砂糖の8千倍の甘さ」と大きく書かれていたという。
業者は、「これを使えば酸っぱい実でも甘くなり、見た目も良くなる。みんなやっているし、やらなければ売れない」と説明した。
その一方で、現場の人物は「自分たちでも怖くて食べられない」と本音を漏らした。さらに、検査が来た時は、薬液に浸していないヤマモモを検査用として提出していることまで明かした。
騒動が広がると、産地では買い手が離れ、売れ残ったヤマモモが大量に捨てられる事態となった。ネット上には、大量廃棄されるヤマモモや、豚の餌として処分される映像まで出回っている。
一部の農家は「薬剤を使ったのは仲介業者だ」と訴えるが、木に直接、色つやを良くする薬剤を大量に吹きかける映像も広がっており、不信感は強まる一方だ。
中国では近年、期限切れ食材の再利用や偽調味料など、食品問題が繰り返し発覚している。
「自分たちは怖くて食べられない」。そう言いながら、その食品を平然として他人に売る。今回の騒動は、またしても中国食品業界に広がる深刻なモラル崩壊を改めて浮き彫りにした。
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