米政府が中国に対し、日本向けレアアース輸出の再開を求めたことが分かった。この問題は来週開催されるG7首脳会議でも引き続き協議される見通しだ。日経アジアが9日に報じた。
日経アジアは複数の日米外交筋の情報として、5月13日にソウルで行われた会談で、スコット・ベッセント米財務長官が中国国務院副首相の何立峰氏と会談し、中国による対日レアアース輸出禁止措置に対するトランプ政権の懸念を伝達したと報道した。米国はまた、世界のハイテク製品サプライチェーンに損害を与えないよう中国側に措置を求めた。
G7財務相・中央銀行総裁会議(5月18〜19日開催)でも、中国の対日レアアース輸出禁止が議題に上った。
米国の高官は、この問題は6月15日から17日にフランスのエビアンで開催されるG7首脳会議の議題にも盛り込まれると述べた。
日経によると、米国はレアアースの重要元素を使用した日本製ハイテク製品の世界供給が減少しつつあることに懸念を示している。
さらに同紙は、日本企業によるレアアースの長期的な供給不足が米国経済にも影響を及ぼしかねないと報じた。日本はMRI(核磁気共鳴画像法)装置などの先進的な診断機器を生産する主要国であり、日中間のサプライチェーン分断は米国がこうした機器を調達する上で障害となる可能性がある。
米側は中国がこの要求にどう応じたかについて明らかにしていない。日本の外交筋は、中国は日本からの働きかけにまだ応じておらず、日本は引き続き米国と連携しながら中国への外交的働きかけを強化する必要があると述べた。
高市早苗首相が2025年11月に「台湾有事」発言を行って以降、中国共産党は日本に対して一連の対抗措置を発動している。軍民両用品の対日輸出規制の強化はその一環で、レアアースを含む1千品目超が対象となっている。2026年3月および4月における中国から日本へのレアアース輸出量は、それぞれ前年同期比88%減、82%減と激減した。
中国外務省の林剣報道官は9日の定例記者会見で、この問題に関する記者の質問への直接回答を避け、今回の輸出禁止措置は「日本の再軍備化と核武装の企みを阻止するためのものだ」と述べるにとどまった。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。