中国経済の悪化が止まらない中、当局は景気対策よりも、「中国経済を悲観的に語るな」と言論統制を強めることに力を注いでいる。その矛先は大学にも及んでいた。
中国最高学府・清華大学で16年間教壇に立ち、博士課程の学生も指導した元准教授・鄭毓煌(てい・いくこう)氏は、授業で「中国経済の先行きは極めて厳しく、この状況は20~30年続く可能性がある」と語った。すると学生がその発言を当局に通報し、警察が教室まで来て、鄭氏を教室の外へ呼び出し、事情を聞く事態となった。
鄭氏は数日前に公開されたインタビューでも、「世界経済が悪いのではない。悪いのは中国だけだ」と指摘。しかし、中国経済低迷の本当の原因について話が及ぶと、「これ以上はあまり話せない」と発言を打ち切っている。
経済が悪化していること自体も深刻だ。しかし、それ以上に深刻なのは、その現実を口にしただけで学生に通報され、警察が動く社会になっていることだ。
本来、自由に議論し真実を追究するはずの大学でさえ、教授は「何を教えるか」より「どこまで話してよいか」を気にしなければならない。それが今の中国社会の現実である。
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