子供の入学手続きで、親の車のブランドや購入価格、勤務先、役職、さらには借金の有無まで書かせる。そんな公立中学校の対応が中国で物議を醸している。
問題となったのは、山東省東営市にある東営第一中学校。新入生の保護者が入学資料を記入する際、親の勤務先や役職、家庭で所有する車のブランドや購入価格、家庭の負債状況など、家計に関わる情報を記入するよう求めた。
保護者によると、これらの項目は「必須」とされ、記入しなければ入学手続きを完了できなかったという。
情報がSNSで拡散すると、「入学前から家庭の資産調査をしているのか」「誰が金持ちで、誰が力を持っているか一目で分かるようにするためではないか」「教育まで金と権力で人を判断するのか」など、批判の声が相次いだ。
学校側は、「車の情報は校門前の違法駐車対策のため」「車の購入価格などは、経済的に困難な生徒への補助金申請の参考にするため」と説明した。
しかし、「補助金の審査に車のブランドや購入価格まで必要なのか」と疑問の声は収まらず、世論の圧力を受けた市教育局は、学校に対し、こうした個人情報の収集を中止するよう指導したと発表した。
中国では近年、学校が家庭の経済状況を細かく調べる事例が相次いでいる。江蘇省では小学校が保護者の給与明細の提出を求め、湖北省では親の職業調査票の記入を要求。雲南省では複数の公立幼稚園が、給与明細やマンション管理費の支払い証明の提出を求めたことも問題となった。
本来、学校はすべての子供を平等に教育する場である。しかし、入学前から家庭の経済力や社会的地位を把握しようとする動きが広がれば、「子供ではなく親を見ている」という不信感は避けられない。教育の公平性そのものが問われている。
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