中国当局が今度は、ネット上の「ダンス配信」やグループライブ配信の取り締まりに乗り出した。
中国のインターネット規制当局は7月3日から2か月間、「清朗(せいろう)」と呼ぶ一斉取り締まりを実施。配信者の服装やダンスの動き、配信内容だけでなく、投げ銭の仕組みや未成年者への影響まで厳しく管理すると発表した。
この問題について本紙は、中国のライブ配信業界関係者やネット言論に詳しい活動家、研究者らを取材した。
瀋陽市のライブ配信業界関係者は、「以前は露出の多い服装が問題になる程度だったが、今ではどんな動きをすれば違反になるのかも分からない。収入が途絶える配信者も出てくる」と不安を語った。
中国当局は近年、「清朗」の名の下でネット規制を次々と強化してきた。対象は芸能人のファンコミュニティー、ショート動画、ライブコマース、AI生成コンテンツなどへと広がり、今回は娯楽系ライブ配信にも及んだ。
SNSでは、「そのうちダンスも事前審査が必要になるのでは」「『低俗』の基準は誰が決めるのか」といった疑問の声も上がっている。一方で、プラットフォーム側は処分を恐れ、当局の基準以上に厳しい自主規制を行うとの見方も広がっている。
ネット言論に詳しい活動家は、「『清朗』はもはや一時的な取り締まりではなく、ネット空間を日常的に管理するための仕組みになっている」と指摘。「かつてはネット上のデマやファン文化が対象だったが、今ではダンスや服装、投げ銭の仕組みまで管理されるようになった。当局が本当に管理したいのは、人々の行動そのものだ」と語った。
研究者も、「当局の狙いは低俗な配信を取り締まることだけではない。ネット空間全体を政治管理の下に置き、人々の行動や表現を日常的に管理することにある」と分析する。
「清朗」は本来、「健全で清らかなネット空間」を意味する言葉だが、近年は中国当局によるネット統制キャンペーンの名称として定着している。対象は年々拡大し、娯楽や個人の表現まで管理の対象となりつつある。
こうして中国では、「秩序維持」や「青少年保護」を掲げた規制が繰り返されるたびに、人々が自由に発信できる範囲は少しずつ狭まっている。今回の団体ライブ配信への規制は、その流れがさらに一歩進んだことを示している。
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