中国で公開中の映画『功夫女足(英題:Kung Fu Soccer)』をめぐり、一部の映画館が興行収入を横取りしていた疑いが浮上している。
『功夫女足』は、『少林サッカー』や『カンフーハッスル』で世界的に知られる香港の映画監督チャウ・シンチー(周星馳)氏が約20年ぶりに手がけた新作映画で、女子サッカーとカンフーを融合させた内容が話題となり、中国で大ヒットしている。
その話題作で発覚したのが、映画館による興行収入の横取り疑惑だ。
問題となっているのは、映画館が正式なチケットを発行せず、観客から現金を受け取っていた手口である。
観客の証言によると、作品名や上映時間を紙に手書きしただけのチケットで入場させたり、ネット予約を取り消させて窓口で現金を支払わせたりするケースを確認した。さらに、『功夫女足』の観客に別の映画のチケットを発券し、『功夫女足』の売上を記録しない手口も報告されている。
通常、映画の売上は発券システムを通じて記録され、製作会社や配給会社、映画館に分配される。しかし、正式な発券を行わなければ売上は記録されず、本来は製作側に入る興行収入を映画館が着服できる。
問題となった映画館側は「チケットが印刷できなかったため」と説明したが、複数の不正手口が報告されており、ネット上では説明を疑問視する声が広がっている。
こうした不正報告を受け、『功夫女足』の製作側は観客向けの通報窓口を開設するとともに、興行収入の監視体制を強化した。7月16日夜には、チャウ・シンチー監督も自身のSNSに、作品名などが書かれていない映画チケットの写真を複数投稿し、「???」とだけコメント。この投稿も大きな注目を集めた。
映画館が作品の興行収入まで横取りしていたとすれば、中国映画業界の信頼を揺るがす深刻な問題となりそうだ。

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