ウルトラファストファッション大手SHEINは7月28日、香港での新規株式公開(IPO)を準備する中、アメリカ事業が米連邦取引委員会(FTC)の調査を受けていると明らかにした。調査の結果によっては、巨額の支払いを求められる可能性があるという。
SHEINは、香港取引所が26日に公表した上場関連書類で、FTCが同社のアメリカ事業を調査していると説明した。
調査の具体的な内容は明らかにしていない。FTCによる調査が公になったのは、今回が初めてとみられる。
SHEINは書類で、「当社はFTCの調査に積極的に協力している」とした上で、「今回の調査についてFTCと和解する可能性はあるが、現時点では調査結果やその時期を予測することはできない。短期間で結果が出る可能性も排除できない」と説明した。
さらに、和解などの形で調査が決着した場合、巨額の支払いを求められる可能性があり、「当社の財務状況や業績に重大な悪影響を及ぼす恐れがある」としている。
ロイター通信によると、FTC報道官は28日、消費者保護をめぐりSHEINへの調査を進めていることを認めた。
関係者がロイターに語ったところでは、SHEINは当初、ニューヨークやロンドンでの上場を目指していたが、サプライチェーン上のリスクに関する情報開示が大きな障害となり、香港上場を目指す方針に転換したという。
当時、中国共産党(中共)当局は、上場申請書に「ウイグル族の強制労働」をリスク要因として明記することを認めなかったとされる。
FTCはアメリカの主要な消費者保護機関で、消費者を欺く、または不公正な商慣行の取り締まりを担っている。
これまでにも、否定的な口コミの抑制、隠れた手数料や誤解を招く価格表示、商品の発送や返金をめぐる対応、個人情報やデータの取り扱いなどについて、複数の企業を調査してきた。
FTCが問題視している手法の一つに、「ダークパターン」がある。
ダークパターンとは、あらかじめ選択欄にチェックを入れておく、重要事項を目立たない場所に表示する、解約手続きを分かりにくくするといったデザインや心理的な仕掛けを使い、消費者に商品を購入させたり、個人情報を提供させたりする手法を指す。
SHEINはアプリ上で、カウントダウン表示やゲーム要素を取り入れた割引、期間限定セールなどを多用し、利用者に焦りを感じさせて購入を促していることで知られる。
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