中国 景気低迷で生活苦が深刻化 屋台撤去騒動に市民も反発

屋台を守るため命がけの抵抗 中国で噴き出す庶民の怒り

2026/08/10
更新: 2026/08/10

中国では景気低迷が長引き、会社を辞めたり解雇されたりした人が、家族を養うために屋台を始めるケースが増えている。

そんな庶民にとって、屋台は小さな商売ではなく、明日を生きるための収入源そのものだ。

その屋台を巡り、河南省鄭州市で激しい騒動が起きた。

深夜、城管(都市管理当局)の職員らが屋台を撤去しようとすると、店主の妻は屋台の上に立って「助けて」と叫び、そのまま飛び降りた。夫も怒りを爆発させ、器具を手に城管へ向かっていく。

現場は騒然となり、夫婦を見かねた市民も城管に向かって「もうやめろ」「屋台を返してやれ」と次々に抗議の声を上げた。

動画では、それまで強気だった城管が一斉に後退する様子も映っており、この映像は中国のSNSで急速に拡散した。

ネット上では「屋台まで奪われたら何にたよって生きればいいのか」「取り締まる相手が違う」「庶民の生活だけがどんどん苦しくなっている」といった投稿が相次ぎ、多くの人がこの夫婦に自分たちの姿を重ね合わせた。

ところが、ネットで動画が拡散すると地元当局は「通常の指導で、衝突や負傷者はなかった」と説明した。「映像が残っているのに、なかったことにするのか」と批判が噴出した。

生活のために必死で働く人と、それを取り締まる行政。景気低迷が続く中国では、こうした衝突が庶民の不満を映し出す象徴的な出来事となっている。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!