巨大な舞台に有名人を呼び、ネットで大々的に中継する。中国では、こうした派手な新車発表会が当たり前だった。
ところが最近は、ポスター1枚で発売を知らせたり、車の性能をまとめた画像だけを公開したりするメーカーが増えている。発表会を開いても、わずか20分ほどで終える例も出てきた。
背景にあるのは、深刻な「新車の出しすぎ」である。2026年1~5月には、改良版や派生モデルなどを含めて542車種が市場に投入された。平均すると毎日3台以上である。
しかし、新車が増えても販売は伸びていない。大手自動車情報サイト「懂車帝」の販売データによると、2026年上半期に発売された新車のうち、月間販売台数が1万台を超えたのは30車種に満たなかった。
一方、大規模な技術発表会には、日本円で2億円を超える費用がかかる場合もある。会場代やメディア対応、有名人を起用する費用は、さらに別にかかる。それだけのお金をかけても、次々と新車が登場するため、話題はすぐに埋もれてしまう。
中国の自動車業界では値下げ競争が続き、利益も縮んでいる。豪華な発表会の縮小は、単なる宣伝方法の変化ではない。売れない市場で、削れる経費を削らざるを得なくなった車メーカーの苦境を映している。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。