コロナ変異株PJ.2.1 中国で重症化相次ぐか 「突然死も急増」と専門家

2026/09/23
更新: 2026/09/23

新型コロナウイルスの変異株「PJ.2.1」の感染拡大により、中国北部で重症患者が多数出ている。中国のウイルス学者は、内部データでは感染者の突然死が急増しているものの、当局は感染状況を隠し、対外的には死因を「心停止」や「心血管・脳血管の梗塞」などと説明していると明かした。

北京大学の研究者、曹雲龍氏が率いる昌平実験室の研究チームは最近、新型コロナウイルスの変異株PJ.2.1に関する研究報告書を発表した。

報告書によると、PJ.2.1は2025~2026年に出現した、多数の変異を一気に獲得した新型コロナの変異株である。ACE2受容体への結合力は、同時期に流行しているNB.1.8.1やXFG、BA.3.2.2などを大きく上回るという。

中国のウイルス学者、王さん(仮名)は「PJ.2.1のACE2受容体への結合力は、これまでで最も強い。現在流行しているほかの変異株よりも強く、感染を免れにくいほど付着力が非常に高い。細胞表面に素早く付着する。すでに中国北部では多くの重症患者が出ており、その数は急激に増えている」と語った。

報告書では、PJ.2.1の祖先は2024年に流行したKP.3.1.1株までさかのぼるとしている。起源として最も有力なのは、カナダ・オンタリオ州の免疫機能が低下した患者における慢性感染で、その後、下水モニタリングを通じて大陸間での拡散が確認されたという。

王氏によると、中国各地の下水モニタリングでは、PJ.2.1が8月中旬にピークに達した後も高い水準が続いている。特に中国北部では、医療資源が感染動向の重点監視や感染対策を担う医療機関に集中しているという。

また、実験室の内部データでは、感染者の突然死が急増していると明かした。

「河北省と山西省では増加が続いている。河北大学付属病院では多くの重症患者が出ており、ほかの医療機関から搬送されてくる患者もいる。この病院は非常に重要な監視拠点だ。吉林省や遼寧省にも同様の拠点がある。感染をきっかけに別の疾患を発症することもある。現在最も多いのは心停止で、各種の梗塞も増えている。脳を含む血管関連の症例が急激に増えている」

王さんはさらに、PJ.2.1の研究報告書について「ウイルス学者や医師が眠れなくなるほどの内容だ」と語った。一方、中国共産党(中共)当局は感染状況を隠し続け、官製メディアも沈黙していると主張した。情報を公表した人が圧力を受け、発信を封じられているとも明かした。

王さんは「情報が公開されていないため、これほど深刻な状況になっている。今も多くの中国人が何が起きているのか知らない。私たちは以前にも同じようなことで何度も痛い目に遭ってきた。当局より先に情報を公表すれば『デマ』とされ、関連データを示しても、やはり『デマ』と決めつけられる。私たちがどれほど困難な道を歩んできたか、人々には分からないだろう」と述べた。

王さんは、PJ.2.1は空気を介して感染し、特効薬はなく、基礎疾患のある重症患者では死亡率が高いと警告した。また、病院など人が多く集まる場所では「N95マスク」を着用するよう呼びかけた。