イスラエル紙 「トランプ氏が中共の国際支援網を遮断へ」

2026/03/27
更新: 2026/03/27

イスラエルのメディアは、トランプ大統領が中国共産党(中共)の国際的な支援基盤を切り崩し、北京の世界的な影響力を支える「動脈」を断とうとしていると分析している。その狙いは、最終的に中共を封じ込めることにあるという。

トランプ氏が、5月の訪中を明らかにした際、習近平について「大いに尊敬されている人物だ」「習主席とは良好な関係にある」などと、いつもの決まり文句を繰り返した。

一方で、トランプ氏は中共と習近平に前例のない圧力を加えているとの見方も出ている。とりわけアメリカ軍によるイラン空爆は、中共の中東における代理人を打撃すると同時に、中国にとって重要な安価な原油供給ルートの一つを遮断していると受け止められている。

イスラエル最大の英字紙「エルサレム・ポスト」は最近の論評で、イランの「聖戦政権」は1979年に文明世界に宣戦を布告し、西側諸国はその後ほぼ半世紀にわたり、失敗に終わった「宥和政策」でこれに対応してきたと論じた。そして、アメリカによる「壮絶な怒り作戦」が、47年続いた危険な時代を終わらせようとしていると位置づけた。トランプ氏は、壊滅的な世界戦争を防ぐには、より強力で根深い敵を次の世代に残すのではなく、今この時点で危険に正面から向き合う必要があると考えているという。

同紙はさらに、この戦略的視野は中東にとどまらず、「壮絶な怒り作戦」は、より広い取り組み、すなわち中共の抑え込みに向けた重要な一歩だと指摘した。

トランプ氏は、イラン、ロシア、ベネズエラをそれぞれ孤立した存在ではなく、中共が主導する「赤緑連盟(左派勢力とイスラム主義勢力の連盟)」の一部とみている。そして、中共を打ち負かすには、まずその国際的な支援基盤を切り崩さなければならないと考えているという。

同紙は、アメリカが戦略的かつ精密に力を行使することで、北京の世界的影響力を支える「動脈」を体系的に断ち切ろうとしていると分析している。

西半球では、トランプ氏はベネズエラのマドゥロ前大統領を拘束し、キューバ共産党政権を封じ込め、さらにアメリカの裏庭にある最も重要な海上交通の要衝であるパナマ運河への影響力を回復することで、中共のエネルギーと情報の生命線を断ったという。

北極圏では、グリーンランドにおける戦略的利益を確保することで、中共とロシアによる北極地域での脅威の高まりに対応し、西側諸国の将来の安全保障にとって重要な通路を強化しようとしている。

同時にトランプ氏は、「経済防衛」戦略も進めている。相互関税の導入と軍事力の再建を通じて、中国製品への依存を減らし、より強靱な自立型のサプライチェーンへと転換しようとしている。

また、ハドソン研究所のジョン・リー研究員は最近の寄稿で、トランプ氏の対イラン戦争は、中共の台湾に対する戦略判断にも影響を与えると指摘した。「中東情勢がどう展開しようとも、習近平は現在の世界情勢に対してこれまで以上に不安を強めるだろう。それは抑止の面ではプラスに働く」としている。

同氏は、中共が台湾侵攻を考える際には、多くの不利な要素を考慮せざるを得ず、その一つがアメリカに参戦の意思があるかどうかだと指摘した。そして、「習近平は『トランプはいずれ引き下がる』という見方を簡単には信じないだろう。少なくともイラン側はそう見ていない」と論じた。