中国の地方で開かれたサッカー大会の閉幕式で、あまりに短すぎるあいさつが、ある意味で観客の期待を裏切る形となり話題を呼んだ。
その内容は、たった二文字。「閉幕」。
言い終えるまで約2秒。観客が意味をのみ込む間もなく終わり、壇上に上がって降りるまで含めても、わずか6秒ほどの「超高速あいさつ」だった。
この出来事があったのは、貴州省黔東南(けんとうなん)州で開かれた「州長杯」サッカー大会の榕江会場の閉幕式だ。登壇した地元トップは、「閉幕」とだけ述べて発言を終了した。観客は一瞬戸惑ったものの、すぐに会場は拍手と笑いに包まれた。この場面を収めた動画はネット上で急速に広まり、話題となっている。
中国の公的行事では、長いあいさつが半ば慣習となっている。もっとも、これは中国だけの話ではない。日本でも「校長先生の話は長い」というのはおなじみで、「お偉いさんの話は長くなりがち」というのは世界共通の現象とも言える。
なぜここまで話題になったのかについて、「これまで一部の指導者による長い演説との対比がある」「閉幕という一言が従来の形式を打ち破った可能性がある」などと分析する中国メディアも出てきている。
一方、SNS上では、さまざまな見方が広がっている。「原稿を忘れたのではないか」「緊張して言葉が出なかったのでは」「急いで終わらせてトイレに行きたかったのでは」など、思わず笑ってしまうような「可能性探し」も相次いだ。
なかでも目立ったのが、「本音を言えば、形式的なあいさつにはうんざりで、できるだけ早く終わってほしい」という気持ちに共鳴する声だった。
いずれにせよ、たった二文字で終わった閉幕あいさつは、形式を重んじる慣習や長いスピーチの慣例を打ち破るものとなり、観客に驚きと笑いをもたらした。
思いがけない形で「ちょうどいいあいさつ」を示した出来事として、しばらく語られそうだ。
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