米下院 対イラン軍事行動を阻止する決議案を可決

2026/06/04
更新: 2026/06/04

米下院は6月3日、イランとの武力衝突から米軍を撤退させる決議案を可決した。

民主党が主導したこの決議案は、215対208の賛成多数で可決された。共和党からは4人の議員が民主党に同調し、決議案に賛成票を投じた。

造反した共和党議員は、トム・バレット(ミシガン州選出)、ウォーレン・デビッドソン(オハイオ州選出)、ブライアン・フィッツパトリック(ペンシルベニア州選出)、トーマス・マシー(ケンタッキー州選出)の4氏である。

この決議案は、1973年の戦争権限法を発動してイランとの衝突を停止させるか、さもなければトランプ米大統領に対し、2月28日に始まった対イラン軍事作戦を継続するための議会承認を義務付けるものである。

下院および上院の議員らは、現在の衝突においてトランプ大統領の戦争権限を制限するため、これまでにも同様の法案の可決を何度も試みてきたが、いずれも失敗に終わっていた。衝突が始まって以来、いずれかの議院でこのような措置が可決されたのは今回が初めてである。

この最新の決議案が法律として成立する可能性を持つには、まだ上院での可決が必要であり、さらにトランプ大統領が拒否権を発動する可能性も残されている。

これに先立ち、5月14日にはイランとの衝突を停止させる決議案が下院で採決されたが、212対212の同数となり否決されていた。民主党は5月21日に次の採決を行うよう準備を進めていたが、可決の兆候が高まる中で、下院の共和党指導部が直前になって採決を中止させることに成功していた。

マイク・ジョンソン下院議長(共和党、ルイジアナ州選出)は、民主党主導の決議案のタイミングは、テヘラン(イラン政府)との永続的な和平合意に向けたトランプ大統領の交渉努力を妨害する可能性があると述べた。

ジョンソン議長は予定されていた採決を前に、エポックタイムズに対し「大統領は現在、和平合意を締結するプロセスにあり、我々は大統領にそのための猶予を与えるべきだ。現時点での戦争権限決議は非常に時期尚早であり、国にとって非常に否定的かつ危険なものであると考える」と語った。

一方、ローザ・デロウロ下院議員(民主党、コネチカット州選出)は、議会はもっと早く米軍をイランとの衝突から撤退させる措置を講じるべきだったと主張した。

1973年の戦争権限法では、議会の承認がない敵対行動から、大統領は60日以内に米軍を撤退させなければならないと定められている。ただし、軍を安全に撤退させるためであれば、大統領はその期限を30日間延長することができる。

ワシントンとテヘランは4月7日に公式に停戦に達したが、その後トランプ大統領はイランの港湾および貿易に対する海上封鎖を実施し、米軍とイラン軍は数回にわたり砲撃を交わしている。

米軍は6月2日、封鎖執行作戦の一環として、石油タンカーの機関室に向けてミサイルを発射した。その数時間後、イラン軍はクウェートとバーレーンに対して複数回にわたるミサイルやドローンによる攻撃を開始し、これには両湾岸諸国にある米軍拠点を標的とした一斉攻撃も含まれていた。

今回の戦争権限決議案の採決に、十分な数の共和党議員が賛成に加わると思うかという問いに対し、デロウロ氏はエポックタイムズに「彼らが理性を目覚めさせる(過ちに気づく)ことを期待している」と語った。

エポック・タイムズ記者。国政を担当し、エネルギーと環境にも焦点を当てている。核融合エネルギーや ESG から、バイデンの機密文書や国際的な保守政治まで、あらゆることについて書いている。米国シカゴ拠点に活動。
軍事と外交問題を専門とするエポックタイムズの記者