プーチン氏 東南アジア諸国首脳を迎えて「多極的世界秩序」の構築へ

2026/06/18
更新: 2026/06/18

ロシアのプーチン大統領は水曜日(17日)、ロシアのカザンに東南アジアの首脳らを迎えた。これは、モスクワが東南アジア諸国連合(ASEAN)との関係を深め、米国の主導権に挑戦する「多極的世界秩序」への支持を結集させようとする動きの一環である。

6月17日と18日の2日間にわたって開催されるこの会合では、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、東ティモール、ベトナムを含むASEAN諸国とロシアとの「戦略的パートナーシップ」を拡大する方法が検討される予定である。

クレムリンの外交顧問であるユーリ・ウシャコフ氏は、この地域ブロックがロシアと「対話パートナー」としての関係を維持し、年次の最高首脳レベルの会合にロシア政府高官を関与させてきたと述べた。

ウシャコフ氏によると、参加者らは「国際法および国連憲章の原則に基づく、公正で民主的な多極的世界秩序の形成」への支持を強調する見通しである。

「多極的世界秩序」とは、ロシアや中国共産党(CCP)が推進するグローバルなシステムであり、複数の国家が重要な権力を保持することで、米国の一極覇権とされる現状に対抗できるようにするものである。

ウシャコフ氏は、ロシアとASEANの間で「実り多く、平等で建設的な対話」が行われたと述べた。

ヴォルガ川沿いの都市カザンで開催されたこのサミットは、ロシアとASEANの関係樹立35周年にあたる。

サミットの傍らで6月17日に開催されたビジネスフォーラムの参加者に寄せたメッセージの中で、プーチン氏は、これが「互恵的な貿易、投資、産業協力を拡大する新たな機会を創出すると同時に、我々のビジネスコミュニティ間の直接対話を強化する」ものになると確信していると述べた。

水曜日の夜、代表団長らを迎えた公式晩餐会でプーチン氏は、「ロシアとASEAN諸国は、公正な世界秩序の形成を共同で支持し、国家の主権平等および内政不干渉の原則を擁護している」と語った。

また、「我々のすべての国家は独自の発展モデルに従っており、誰にも自らの見解を押し付けることはない。そしてこれこそが、まさに我々の強みなのだ」と述べた。

さらに「ロシアは、我々の国々と人民、そしてユーラシア地域全体の安全、福祉、繁栄を確実にするという利益のために、戦略的パートナーシップを強化することを目的に、ASEAN加盟国との積極的な共同作業を継続する用意がある」とした。

サミットの傍らで行われたもう一つの二国間会談は、火曜日にモスクワでロシアのラブロフ外相と会談したトルコのフィダン外相とのものであった。

プーチン氏は、ロシアとトルコの関係は「着実に発展」しており、両国間の接触は「真に友好的であり、新たな意味で満たされている」と述べた。

フィダン氏は、両者には話し合うべき複数の問題があると語った。

モスクワは多極的な世界は十分に可能であると主張しており、主要な外交政策の目標としてこの概念を積極的に推し進めている。

ロシア科学アカデミー中国・現代アジア研究所(ICCA)のキリル・ババエフ所長は6月18日、フォーラムの傍らでタス通信に対し、「グローバル・マジョリティ(世界の過半数)」が多極的世界を提唱していると語った。

グローバル・マジョリティ(世界の過半数)」という言葉は、英国の社会正義活動家ローズマリー・キャンベル=スティーブンス氏が考案した造語である。彼女は、欧米を中心とした白人社会以外の地域(グローバル・サウスなど)にルーツを持つ有色人種の人々を総称する際、親愛を込めて「私たち」という代名詞を用いている。

キャンベル=スティーブンス氏は、こうした言葉の使い方が、彼女の教育プログラムを受ける人々にとって重要な役割を果たすと述べている。それは、欧米社会が作り出した「白人の視線(白人の価値観が絶対とする見方)」に縛られ、自分を見失ってしまうという葛藤から抜け出し、自分たちの本来の価値を取り戻すための助けとなるからだという。

しかしながら、米国は依然として卓越した世界的な超大国としての地位を確固たるものにしている。

外交問題評議会(CFR)の米国外交政策シニアフェローであるロバート・D・ブラックウィル氏による1月の報告書によると、「かつてないほど手ごわく、権威主義的な中国が、アジア、そして最終的には世界をリードする国家として米国に取って代わる決意を固めたままである」という。

同氏は、「米国は長年にわたり、経済力、制度的影響力、そして民主主義といった思想面で圧倒的な強みを持っている」と指摘した。その上で、「米国の国家戦略(グランドストラテジー)は、世界が安定した秩序を保てるよう、自国の巨大なパワーを世界各地で積極的に行使することにある」と述べた。

また同氏は、「戦略家たちは、世界秩序を決定的に左右する米国の力というものを、常に低く見積もりすぎている」と付け加えた。

同氏は、米国が1990年代初頭に保持していたのとほぼ同じシェア(26%)の世界国内総生産(GDP)を握っていることを指摘した。

さらに米国は世界最強の軍隊を配備しており、2025年には国防費に8,490億ドルを投じている。

また同氏は、「米国は外交の駆け引きさえ巧みに行えば、世界的な影響力を十分に発揮できる。事実、アジア、欧州、中東における同盟関係や緊密なパートナーシップは現在も揺らいでいない」と述べた。

さらにブラックウィル氏は、「米国が持つ総合的な力は、台頭する新興国すべてを合計した力をも凌駕している。そもそも、これらの新興国同士は重要な国際問題において激しく対立しており、結束することなどできないのだ」と指摘した。