中国 失業者の最後の受け皿にもAIの波

AIが「最後の仕事」も奪う 中国で配達員不要の時代へ?

2026/06/28
更新: 2026/06/28

「仕事がなくなったら、とりあえず配達員」。中国では長くそう言われてきた。しかし今、その常識が変わろうとしている。配達員さえ不要になる時代が現実味を帯び始めた。

中国では近年、それが失業者の最後の受け皿とされてきた。しかし、その仕事さえAIに奪われようとしている。

中国ネット通販大手・JD.com(京東)の創業者、劉強東氏は6月21日、北京で開かれたビジネスフォーラムで、「将来は配達員が必要なくなる」との見通しを示した。

配送ロボットや無人配送車が普及し、物流は機械が担う時代になるという。

京東には約70万人の現場スタッフがおり、多くが配達員だ。同社はロボットの整備などを学ぶ再教育計画を進めているが、全員が新しい仕事に就ける保証はない。

中国ではすでに配達員や配車サービスの運転手に人が集中し、仕事の奪い合いが起きている。そこへAIによる自動化が進めば、雇用環境はさらに厳しくなるとの見方が強い。

専門家は、AIの普及そのものは止められないと指摘する。一方で、中国政府はAIや先端産業への投資を優先しており、失業対策は十分とは言えない状況だ。

AIによる自動化は止められない。一方で、仕事を失う人をどう支えるのか。その答えは、今も見えていない。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!