米国、中国人のビザ厳格化「中国製造2025」への対抗措置で
米トランプ政権は、中国による米国の知的財産の盗用に対抗する措置として、中国人の米国ビザ申請を厳格化する。米国務省によると6月11日から実行する。
米国務省はこの措置について、どこまで制限するかは詳細を明かしていない。しかし匿名の政府当局者はAP通信に対して、米国大学院に在籍し、情報技術、航空工学、ハイテク製造などの分野で研究する中国出身の大学院生に対して、滞在ビザは1年に制限されると述べた。
このほかにも、ビジネスや研究ビザの審査が厳格化されるという。これから米国ビザを申請する中国人で、米企業内の研究者、調査者、マネージャなどの職業に就こうとする人物は、米国商務省による上級審査など、複数の米国機関から特別許可を得なければならない。
中国政府は、製造業の戦略構想「中国製造2025(Made in China 2025)」でこれらの分野の発展を盛り込んでいる。「製造強国」を目指す中国は、共産党が建立した中華人民共和国建国100周年の2049年までに、世界の製造強国のトップクラスに立つとの目標を掲げている。
米通商代表部は、「中国製造2025」について、政府主導の振興策で公正な競争を損なうと批判している。中国国営企業は国からの補助金を受け取るが、外国企業に対して技術移転を強いているとの不合理さを指摘している。
FOXニュース29日付は、米トランプ政権によるこの措置は、対中貿易赤字と知的財産盗用、在中国企業に対する技術移転強要問題への対抗措置の一環と報じた。
この措置は2017年12月、トランプ政権の国家安全保障戦略白書のなかでも示されている。「これまでと異なる方法で経済的な情報を収集される被害を減らす」目的で、科学、技術、工学、数学を学ぶ外国人留学生のビザを制限すると記している。
(編集・佐渡道世)
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