大紀元時報

米国務長官、イランへの報復なら「合法的な標的に攻撃」を示唆

2020年01月06日 20時24分
2019年12月29日、米フロリダ州で会見を開くポンペオ国務長官(中央)、エスパー国防長官(左)、ミレー陸軍参謀総長(右)(GettyImage)
2019年12月29日、米フロリダ州で会見を開くポンペオ国務長官(中央)、エスパー国防長官(左)、ミレー陸軍参謀総長(右)(GettyImage)

米国のマイク・ポンペオ国務長官は、米軍がイランで攻撃する可能性のあるどんな標的も、米国の利益を保護するためだけに組織された合法的な標的に限定するだろうと述べた。長官は1月5日の米ABCのインタビューで、イランが米国を攻撃した場合の報復について語った。

両国は緊張の度合いを増している。2019年12月末、イラク北部の米軍基地がロケットによる攻撃を受け、民間業者の米国人1人が死亡した。2020年1月3日、米国はトランプ大統領の指示で、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官らをバグダッド空港近くでドローンを使い、殺害した。

トランプ大統領は4日にツイッターで、イラン政府がさらに米国人を攻撃した場合、米国政府は52地点を標的にした「かつてない激しい攻撃」を実行すると警告した。いっぽう、イランは2015年の核合意を終了すると発表し、またイラク議会は5200人の米駐留軍の追放を決定した。

ポンペオ長官は、米国防総省がいかなる米国の軍事行動も武力紛争の法律を破ることはないと語り、イランの脅威との戦いについて現政権の戦略は変更しないと付け加えた。

また長官は、イラク議会が米駐留軍追放を決定したことについて懐疑的にみている。長官はFOXニュースの取材に対して、「イラク人たちは、米軍がずっとイラクに残ることを望むと信じている」と述べた。

米国務省報道官は5日、ホワイトハウスでの記者会見で、イラクに駐留米軍の追放を考え直すよう促した。「テロ組織ISへの共同した攻撃を続けることが、米国とイラクの共通の利益になると考える。トランプ政権は、主権的で安定し、繁栄したイラクを建設するために努力している」と述べた。

トランプ大統領は4日、フロリダ州パームビーチのマールアラーゴで、ソレイマニ指揮官の殺害について、記者会見を開いた。「戦争を止めるための行動であり、米国は戦争を始めるための行動はしない」と大統領は述べた。また、「イラン政権が、国内の抗議者たちに残忍な弾圧を指揮し、1000人以上の無実の民間人が自国政府によって拷問され、殺されている」と語った。

大統領は、「私はイラン国民に深い尊敬の念を抱いている」「未来は、平和的な共存と協力を求めるイラン国民のものであり、テロリストのリーダーたちのものではない」と述べた。

ミッチェル航空宇宙研究所の上級防衛コンサルタントで戦略抑止研究部長のピーター・フェシー(Peter Huessy)氏は大紀元の取材に対して、「イランは政権が発足した1979年以来、米国およびその同盟国と戦争を続けており、無数のテロ攻撃を画策・実行してきた」と述べた。

米国は2019年4月、ソレイマニ氏が率いるイラン革命防衛隊を外国テロ組織に公式に登録した。

「イラン革命防衛隊がテロ攻撃を指揮してきた。米政府がその筆頭を切り離すことは歓迎すべきことだ。レーガン以来初めてとなる、イランに対する軍事的反撃だ」とフェシー氏は述べた。

戦略国際問題研究所(CSIS)の国際安全保障プログラム上級顧問マーク・カンジャン(Mark Cancian)氏は大紀元のメール取材に対して、米軍は過去、「航空作戦を戦時国際法に合わせた多くの事例がある」と述べた。

「イランへの攻撃は特に米軍への攻撃を主導してきた部隊に限定する可能性が高い」とし、また、合法性は議論されるとした。「ホワイトハウスの弁護士は、いかなる攻撃も自衛のためだと主張するだろう。イランの人々は、攻撃は主権を侵害し、侵略行為だと主張する」

いっぽう、イラン政府は、自らの代理人として、米国および同盟国や友好国を攻撃するテロ集団を支援してきた。米国務省が2019年11月1日に発表した2018年版テロ報告書によれば、依然としてイランは「世界で最悪のテロ支援国家」であり、ヒズボラ、ハマス、パレスチナ・イスラム聖戦などの国際テロ組織に資金を提供している。

同報告書には、イラン政府が代理人となるテロ組織に「年間10億ドル近くを費やしている」と書かれている。

(BOWEN XIAO/翻訳編集・佐渡道世)

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