大紀元時報

中国「千人計画」参加の米エネルギー専門家に有罪判決

2020年09月17日 15時14分
写真は米「ロスアラモス国立研究所」。
写真は米「ロスアラモス国立研究所」。

ニューメキシコ連邦裁判所は、国立研究所の科学者トラブ・ルックマン(Turab Lookman)氏に対して、中国の海外高度人材招致プログラム「千人計画」に参加していたことを隠ぺいしたとして、執行猶予5年と7万5000米ドルの罰金を言い渡した。

ルックマン氏は新型コロナウイルスの流行と持病の心臓病を理由に収監は行われない。しかし、5年の執行猶予期間内に、ニューメキシコ州を離れることは禁じられている。

ルックマン氏は1999年以来、米国エネルギー省傘下の国立研究機関「ロスアラモス国立研究所」に勤務している。同研究所は、核兵器設計を専門とする米国の2つの研究所のうちの1つであり、安全保障、宇宙探査、再生可能エネルギー、医学、ナノテクノロジー、スーパーコンピュータなどの分野をカバーする世界最大級の科学技術研究機関である。

同研究室のウェブサイトの情報によると、ルックマン氏は計算物理学の専門家であり、研究室在籍中に少なくとも2つの賞を受賞しており、また2冊の本の共同著者でもあるという。

米国司法省は9月15日付プレスリリースで、ルックマン氏の捜査に関して公表した。それによると、同氏に対して2017年11月~2018年9月まで捜査当局のアンケート調査と尋問が行われた。同氏は3回にわたり、自身の中国「千人計画」への参加を隠し、「関りはない」などの嘘の供述をしたという。

「千人計画」は、世界のトップクラスの研究者や技術者を好待遇で中国に迎える中国の人材プログラム。これらの人材を採用する理由は、彼らが外国の技術や知的財産に直接アクセスできるからである。

68歳のルックマン氏は、2020年1月に虚偽供述の罪を認め、司法省に言い渡された5年の執行猶予付きの判決は虚偽の供述をした場合の最高刑である。

米国の法執行機関は「千人計画」を懸念

中国「千人計画」は、米国の学術界、連邦捜査局(FBI)、中央情報局(CIA)の注目を集め、懸念材料となって久しい。

2018年12月、米国立衛生研究所(NIH)の諮問委員会は報告書の中で、米国の少数の外国人研究者が、米国政府の資金を受けながら、米国の知的財産を別の国へ譲渡し、全国の学術機関が犠牲者となっていると述べた。

同報告書の焦点は、中国共産党が海外で人材を募集する「千人計画」であり、言及した「少数の研究者」のほとんどはNIHを含む米国連邦資金から公的な資金提供を受けていると明らかにした。

NIHは、連邦政府が資金を提供している米国保健社会福祉省の傘下の米国最大の医療研究機関である。

前述報告書の作成者の一人であるNIHの代理所長であるローレンス・タバク(Lawrence Tabak)氏によると、NIHの規則では、これらの個人は外国から受け取った資金を申告する義務がある。しかし、一部の研究者は他の機関との関係を隠し、海外に米国内での研究成果をコピーした研究所を設立することさえもある。公的資金の支援を受けながら、海外の研究のために時間を費やすのは規定違反だと指摘している。

2020年7月のヒューストンの中国領事館の閉鎖に関する説明会で、司法省は、中国の「千人計画」は現在、米国の法執行当局者の優先事項であると述べた。

FBIは、「過去10年間で、中国の経済スパイ活動に関連した事件が約1300%増加し、現在、中国関連の約2000の事件が進行中で、新たな対スパイ活動を『10時間ごとに』始めている」と明らかにした。「中国の人材採用プログラムに関しては、私たちは過去3年間でやっとその活動の深さと広さを十分に理解してきているのかもしれない」と述べた。

(大紀元日本語ウェブ)

ご寄付のお願い

クレジットカード決済

※銀行振込での単発寄付はこちら
関連キーワード
LINE NEWSに『中国の今を伝える 大紀元時報』を登録する方法
^